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【Asana】AI チームメイトは人事採用の「業務アシスタント」になれる?採用管理のタスクを効率化するポイントを検証|Nextmode Blog

作成者: きうち|2026/03/17 11:27

 人事採用業務には、応募受付から内定に至るまでの煩雑な多段階プロセスを、正確かつ迅速に管理することが求められます。効率化のために管理ツールを導入しようとしても、「何から手をつければいいのか」「最適なワークフローはどう設計すべきか」と悩み、構築自体に時間を費やしてしまう…そんな声をよく耳にします。

そこで今回は、Asanaの「AI チームメイト」をパートナーに迎え、「AIがプロセスの整理や自動化をどうサポートしてくれるのか」をテーマに、一連のワークフローを体験してみました。この記事では具体的なユースケースと共に、その驚きの活用術をレポートします。

 ※本記事はAI チームメイトのベータ版にて動作検証した内容になっています。 

 

人事採用業務の課題

人事採用業務の現場でよく聞かれるのは、とにかく事務作業が多いという負担感です。応募受付や書類の確認、面接日程の調整、合否連絡、内定手続きなど、細かな業務が次々と発生します。

特に面接日程の調整は、候補者と複数の面接官の予定をすり合わせる必要があり、変更が出るたびに再調整が必要になります。採用媒体やエージェントごとに管理方法が異なると、情報の転記や二重入力も発生しやすく、ミスのリスクも高まります。その結果、担当者が日々のオペレーションに追われ、本来力を入れたい採用企画や候補者フォローに十分な時間を割けないことが大きな課題になっています。

 

AI チームメイトと、採用管理業務で何ができるのか?

プロジェクト作成を協働した、人事採用アシスタント「J子さん」

「AIは『ツール』から『プロジェクトの伴走者』へ。Asana AI チームメイトと“プロジェクトを設計してみた”!」の記事では、AI チームメイト「人事採用アシスタント_J子さん」(以下、J子さん)と一緒に、人事採用管理プロジェクトを設計してみました。

応募者の基本的なデータ管理と選考フローを設計し、自動で担当者の割り当てや期日設定ができるような仕組みを、J子さんを「パートナー」として一緒に作っていく過程が体感できました。

今回はさらにユースケースを深掘りして、企業の「人事採用」の業務において、Asanaで何ができるのか、J子さんと共に探っていきます。

 

何をまかせられる?本人に聞いてみた

人事採用業務での活用例について、J子さんが以下を挙げてくれました。

(J子さん)

・応募者情報入力の自動化:Asanaフォームの活用

追加コスト不要で、既存のルールとそのまま連動できるAsanaフォームを使えば、Asanaアカウントを持たない社外の応募者からでも、フォームURLから直接入力・送信が可能。入力された情報はプロジェクトのカスタムフィールドへ自動的に紐づけられ、新規タスクを生成。

「履歴書から応募者情報を手動で入力する」作業を削減し、効率化。

・内定者オンボーディング連携

「採用」セクションに到達した候補者に対して、入社準備タスク(例:「雇用契約書送付」「入社日確定」「PCセットアップ依頼」「社内アカウント発行依頼」)を自動的に生成する。

・進捗レポートの定常運用

応募者の進捗状況をスプレッドシートにまとめて」と依頼して、報告用の応募者一覧(氏名・ポジション・現在のセクション・ステータス・受付日・期日など)を作成。

・面接準備ドキュメントの作成支援

接質問リストや選考基準チェックシートなどをGoogle Docsで作成することも可能。ポジションごとに質問リストのテンプレートを整備して、面接品質を標準化。

この中から、今回はフォームで集めた応募者情報をプロジェクトにタスクとして落とし込み、選考フローに乗せる作業を、J子さんと共にやってみることにします。

その上で、選考の進捗レポートの作成をJ子さんにおまかせできるか…?試してみましょう。

 

メールフォームを作ってみた

ここで作成する「フォーム」とは、もともとAsanaの機能として用意されているものです。入力項目を設定して社内外へ公開し、入力された内容をプロジェクトのタスクとして登録することができます。

【参考リンク】Asana ヘルプセンター - フォーム

【関連記事】【Asana】フォームを使って社内申請を一元管理してみた

現時点では、AI チームメイトが直接フォームの作成・編集を行うことはできません。

【関連記事】【Asana】AI チームメイトとは?「処理」から「提案」「実行」へ、ワークマネジメントの常識が変わる

J子さんにフォーム作成を丸投げすることはできないのですが、フォームを作成するところから、入力データとプロジェクトのタスクを連携させるまでの流れを手伝ってもらうことにしました。

「フォーム作成」というタスクを作り、J子さんを担当者にアサインします。

すると、タスク意図を理解したJ子さんから以下のようなコメントがありました。

(J子さん)

Asanaプロジェクトへのフォームの作成・追加は、私のツール上の制約により直接実行することができません。そのため、以下の方針で進めます。

・フォームに含めるべき項目・構成の設計案を作成します

・設計案をもとに、Asana上でのフォーム設定作業を実施いただく形になります

・・・(この間、数秒)・・

フォーム設計案をまとめました。以下の内容でAsanaフォームを設定いただければ、応募情報が自動的にタスクとして取り込まれます。

・面接日フィールドはフォーム項目に含めていません(面接日は選考が進んだ段階で設定するため)

・進行ステータスもフォーム項目には含めず、自動で「未対応」をセットする想定です

設定手順の概要:

1. 2026年度採用管理 プロジェクトの「カスタマイズ」メニューからフォームを作成

2. 上記の項目を順に追加し、各フィールドを対応するカスタムフィールドにマッピング

3. フォーム送信時のデフォルトセクションを「新規応募」に設定

4. フォームのリンクを関係者(エージェント、社内紹介者等)へ共有

Asanaフォームは直感的な操作で簡単に作成することができますが、このようにプロジェクトの設定を理解しているAI チームメイトが、整理した手順を示してくれるのは助かります。

J子さんのフォーム設定案に手を入れながら、フォーム項目やカスタムフィールドを調整していくことにしました。例えば、以前プロジェクト設計の際に「タスク作成時の日付を応募受付日にする」というルールを設定しているので、フォームに「応募受付日」の項目は必要ありません。

また、応募者が、氏名をカナ入力してもらう欄も追加で儲けることにしました。

J子さんの指示に従って右上にある「カスタマイズ」ボタンから、フォーム作成を開始します。

プロジェクトに設定済みのカスタムフィールドは、フォーム項目として選択することができます。

それぞれの項目について、必須条件やマッピング先(フィールド)などを設定していきます。

と、ここでひとつ戸惑いが。

J子さんの提案では、「メールアドレス」や「電話番号」は「タスク説明欄」にマッピングする指定になっていましたが、マッピング先(「フィールド」欄の選択肢)には、「タスク説明欄」という選択肢が表示されませんでした。

(J子さん)

お使いの環境やAsanaのプランによっては、フォームのマッピング先に「タスクの説明」が選択肢として表示されない場合があります。私の先ほどのご案内は正確ではありませんでした。

「メールアドレス」などのカスタムフィールドを新規作成することを提案されましたが、「すべての回答をタスクの説明にコピーする」のスライドボタンを発見!

これをONにすることで、フィールドの設定をしない(=マッピング先を指定しない)項目については、各タスクの「説明」欄で確認することができそうです。

このようなフォームが完成しました。

試しに入力・送信してみると…。

「新規応募」のセクションに、入力した応募データがタスクとして追加されています。応募受付日や担当者のアサイン、進行ステータスの設定も問題ありません。

タスクの中を見てみると、メールアドレス・連絡先・備考欄などの情報も含めた入力データが「説明」欄に記載されていました。

これで、採用に対してたくさんの応募があった場合でも、プロジェクト内で容易に一元管理することができ、次の選考へのフローへ自動で進めていくことができます。

 

進捗レポートをまとめてもらってみた

さて、ここまでのJ子さんの役割はダイレクトに作業を担うものではなく、効率化のための業務設計や動線作成をサポートする「アドバイザー」「相談相手」のような働きでした。

ここからは、AI チームメイトが得意とする業務の「同僚」として作業を担うAI チームメイトの能力を見せてもらうため、応募者情報の進捗レポートをJ子さんに作成してもらうことにしました。

すると、全体サマリーと、セクションごとの応募者の内訳を表にした提示した上で、以下のように「要対応事項」をまとめてくれました。

対応期日が近づいているタスクを抽出してくれるのはもちろんなのですが、

  • 期日はまだだが、ステータス更新等をするべき可能性のあるタスクの指摘

  • すでに対応が済んでいる可能性があるタスクを指摘(次のステップへの移行を提案)

などもスッキリとまとめてあります。 

私は「進捗を報告して」と依頼しただけなので、これらはAI チームメイトであるJ子さんが、私からの依頼を受け、私が何を求めているのかを考えて報告した結果です。まさに「自律した同僚」としてのAI チームメイトの働きと言えるでしょう。

このようなレポートは、GoogleドライブとAI チームメイトを連携して、ドキュメントやスプレッドシートで報告してもらうことも可能。報告結果について、リクエストやブラッシュアップを繰り返すことで、AI チームメイトはさらに進化し、日々の業務を助けてくれるに違いありません。

 

まとめ

今回の検証を通じて、AsanaのAI チームメイト「J子さん」は、単なる操作の自動化ツールではなく、コンサルタントや実務担当者の役割をシームレスにこなす「業務アシスタント」になれることが分かりました。

検証で明らかになったポイントは以下の3点です。

  • 「やり方」を提示するアドバイザー機能

AIが直接操作できない領域(フォーム作成など)でも、最適な項目設計や手順を即座に提案。ユーザーが迷う時間を最小限に抑え、スムーズな構築をサポートします。

  • 現場のミスを補完する柔軟な対応力

設定の微調整や、操作上の不明点に対しても、文脈を理解した的確なフォローアップが可能。ユーザーとの対話を通じて、より実態に即したワークフローへと進化します。

  • 「先回り」して考える自律性

単なるデータの羅列ではなく、期限やステータスから「次に何をすべきか」を提案する進捗レポートは、まさに自律した同僚そのもの。管理者の思考リソースを大幅に削減してくれます。

人事採用という、スピードと正確性が求められる現場において、AI チームメイトは「煩雑な事務作業」を「戦略的な採用活動」へと変えるための強力なパートナーとなります。

「管理ツールの構築が難しそう」と二の足を踏んでいた方も、まずはJ子さんのようなAI チームメイトに相談することから始めてみてはいかがでしょうか。AIと共に歩む新しい採用管理の形が、チームの生産性を次なるステージへと引き上げてくれるはずです。