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【Asana】マーケティングリサーチが1分で完了?AI チームメイトと実現する、データドリブンな競合調査の実践レポート|Nextmode Blog

作成者: きうち|2026/03/17 11:55

「競合調査をしなければ」と思いながら、日々のタスクに追われて数週間が過ぎてしまう……。重い腰を上げてリサーチを始めても、ネット上の情報を集めるだけで手一杯で、肝心の戦略分析まで辿り着けない。そんな経験はありませんか?

マーケティングの勝敗を分けるのは、精度の高いデータに基づいた「次の一手」です。しかし、その前段階であるリサーチに膨大な時間を奪われているのが現場の実態ではないでしょうか。

この記事では、Asanaの最新機能「AI チームメイト」を使い、新規事業の競合調査を共に行った実践レポートをお届けします。単なる検索代行ではなく、自律的にリサーチし、ポジショニング分析から具体的なキャンペーン施策の示唆までを迅速に行う、「マーケティング戦略パートナー」としてのAI チームメイトの魅力を実感しました!

 ※本記事はAI チームメイトのベータ版にて動作検証した内容になっています。  

 

マーケティング業務の課題

マーケティング担当者の業務は、多岐にわたります。市場調査、コンテンツ制作、SNS運用、数値分析、そして戦略立案。しかし、多くの現場では以下のような課題が常態化しています。

  • リサーチの工数過多競合の価格や施策を調べるだけで数日を費やし、肝心の「分析と意思決定」に時間を割けない。
  • 情報の断片化調査結果が個人のメモやブラウザのタブに散らばり、チーム共有やタスクへの落とし込みに手間がかかる。
  • 戦略の属人化特定の担当者の「感覚」に頼った企画になりやすく、客観的なデータに基づいたインサイトが得にくい。

こうした「作業」としてのリサーチやデータ整理をAIが担い、人が「戦略の判断」に集中できる環境を作ること。それが、今回AI チームメイトに期待する最大の狙いです。

 

相棒となる「AI チームメイト」を作ってみた

マーケティング業務アシスタント「Myさん」を設定

まず、マーケティング部の一員として業務をサポートしてくれるAI チームメイトを作成します。

今回は、AsanaのAI チームメイトギャラリーから、「チャネル全体のコンテンツ戦略を策定するキャンペーン戦略アシスタント」を選びました。

「動作ガイダンス」には、トーンや情報源などの要素がすでに定義されています。そのままでもスタートできますが、今回はさらに「役割」と「品質管理」の定義を追加し、よりプロフェッショナルな働きを期待しました。

  • 役割:戦略リサーチ&コンテンツプランナーアシスタント

  • 品質管理:公開情報が1年以上古い場合はその旨を明記し、最新のトレンドとの乖離の可能性を検討・報告する。

この設定で「マーケティング業務アシスタント_Myさん」と名付け、マーケティング部の業務管理プロジェクトに迎え入れました!

 

何をまかせられる?本人に聞いてみた

AI チームメイトと協働する全体像をつかむため、具体的にどのような業務を任せられるのか、Myさんに直接たずねてみました。

(Myさん)

1.リサーチ・調査

競合調査・分析/市場・業界トレンド調査/キーワード・SEOリサーチ/ターゲット顧客・ペルソナ調査/ベンチマーク分析

対応レベル:AI単独で遂行可能(高)

公開情報をもとにした調査・分析はAI チームメイトが最も強みを発揮できる領域です。

2.コンテンツ企画・制作

コンテンツカレンダー設計/ブログ記事の構成・ドラフト/SNS投稿文案/メールマーケティング文案/ホワイトペーパー・ガイド/LPコピーライティング

対応レベル:AI単独~協働で遂行可能(中~高)

構成案・ドラフト作成はAIが担当し、最終的なブランドトーンの確認・承認は人が行う協働スタイルが効果的です。

3.戦略立案・企画

マーケティング戦略素案/キャンペーン企画立案/ペルソナ設計/カスタマージャーニーマップ/ポジショニング戦略

対応レベル:協働で遂行(中)

フレームワークや素案の作成はAIが担当し、事業判断・意思決定は人が行います。

4.データ分析・レポート

キャンペーン結果分析/定期レポート作成/KPI設計/A/Bテスト設計・分析

対応レベル:協働で遂行(中)※データの提供が前提

生データの取得はできませんが、データを共有いただければ分析・解釈・レポート化を担当できます。

5.プロジェクト管理・業務効率化

タスク作成・整理/チェックリスト・SOP作成/会議準備/ナレッジ整理

対応レベル:AI単独で遂行可能(高)

Asana内でのタスク管理や業務整理は、AI チームメイトが直接操作できる領域です。

●対応不可・人が担うべき領域

広告運用/MAツール操作/アクセス解析/クリエイティブ制作/SNS直接運用/予算執行・契約/顧客対応

AI チームメイトでは対応できないため、チームメンバーが担当する必要があります。

AI チームメイトとの協働体制は、「AIリード型」「協働型」「AIアシスト型」の3つのパターンがありますが、今回はMyさんの「AIリード型」の能力を体感したいと思い、「競合調査」を依頼してみることにしました。

【関連記事】【Asana】AI チームメイトとは?「処理」から「提案」「実行」へ、ワークマネジメントの常識が変わる

 

競合調査を依頼する

今回、自社が新たな分野に参入すると仮定し、オープンに向けた「新規入会促進キャンペーン」施策を設計するために、競合調査をMyさんに依頼します。ターゲット層やチャネル戦略の差が明確に出やすい「パーソナルジム」業界をターゲットに選びました。

 

競合調査対象の範囲設定

まず、調査の目的をMyさんに伝えます。

  • 新規参入に向けての自社の強み・特長の確立
  • オープンに向けた「新規入会促進キャンペーン」の施策設計
  • ファネル全段階(認知→検討→獲得→継続)を見通した施策設計

するとMyさんから、自社のポジション設定や調査範囲の「たたき台」が示されました。「女性専用ジムは除外して」「この企業を候補に入れた意図は?」など、チャットのような自然なやりとりで、調査の軸を固めていきます。AI チームメイトが「同僚さながら」と言われるのも頷けます。

最終的に、以下のような方針で競合調査を始めてもらうことにしました。

  • ポジション設定

中価格帯 × パーソナルトレーニング × 東京近郊展開 × 男女兼用ジム

  • 競合調査対象

中価格帯を中心に、5社に決定

  • 分析の切り口と深さ

    • ポジショニング分析

    • サービス特徴と差別化要因

    • マーケティングチャネル戦略比較

    • コンテンツ戦略比較

    • 強み、弱みの整理

  • アウトプット形式

Asanaコメントで競合調査レポートとして共有

 

データ・要点・考察まで一気に!競合調査結果

調査を依頼してわずか1分ほど。Myさんから詳細な「パーソナルジム市場 競合調査レポート」がタスクのコメント内に送られてきました。

レポートには、以下の内容が構造化され、まとめられていました。

1. 競合各社のプロファイル

価格帯/1回あたり単価/店舗数/展開エリア/ターゲット/差別化要因 を一覧にして提示

(B社の例)

2. ポジショニングマップ

縦軸:価格帯(1回あたり単価)/横軸:サービス で作成された5社の全体地図です。

市場全体の中で「どこに空白があるか」を可視化できます。

(Myさんの考察)

「中価格帯 × ライフスタイル重視 × 東京近郊」の部分にまだ空白余地がある。

3. マーケティングチャネル戦略比較

SEO/SNS/広告/CRMの項目で、各社を比較しています。競合が「どこで顧客と接触しているか」を把握し、各チャネルでの競合の強弱を知ることで、自社が勝てるチャネル・避けるべきチャネルを判断し、キャンペーンのチャネル選定に直結させます。

(Myさんの考察)

認知獲得チャネル(SEO・SNS・広告)では各社それぞれの型が確立しつつあるが、継続チャネル(CRM)は業界全体としてまだ成熟度が低い。新規参入にあたりファネル全体で勝負するのではなく、“認知はSEO+Instagram世界観で低コスト構築し、CRMで圧倒的に差別化する”というメリハリのあるチャネル配分が有効と考えられる。

4. コンテンツ戦略比較

メインメッセージ/訴求のトーン/主要コンテンツ形式の項目別に、競合の「訴求の型」を分類しています。

チャネル(どこで伝えるか)だけでなく「何を・どんなトーンで伝えるか」を分析し、また競合と被らないメッセージ軸を見つけるため、キャンペーンクリエイティブの方向性を決める要素にします。

(Myさんの考察)

利用者の声・利用者コミュニティを起点としたUGC(ユーザー生成コンテンツ)戦略を本格的に展開している競合はいない。新規参入においては、「共感・等身大トーン × プロセス共有型コンテンツ × UGC活用」を柱に据えることで、既存5社とは異なるコンテンツポジションを確立できる可能性が高い。

5. 各社の強み・弱み整理

ここまでの分析結果を受け、競合5社の強み・弱みをまとめています。

例えば、

強み:営業時間の利便性/手ぶら利用の徹底/新業態展開の可能性 など
弱み:ブランド認知はまだ発展途上/店舗数で遅れ/有料オプションが高額 など

「競合の弱み=自社が攻められるポイント」、「競合の強み=正面から戦わないポイント」として、戦略を明確に定めていく根拠になるよう整理されています。

 

キャンペーン施策設計への接続

レポートの末尾には、「市場の空白ポジション」「ファネル別の競合攻略ポイント」についてまとめた上で、「新規入会促進キャンペーン」への具体的な提案が添えられていました。

  • 認知

SEOコンテンツ(D社型の地域比較記事)+Instagram(E社型の世界観発信)の二軸で低コスト認知を構築

  • 検討

「入会金0円+無料体験」は業界標準。差別化として「無料のボディ診断レポート」や「目標達成シミュレーション」等のデジタルコンテンツを用意

  • 獲得

オープニング限定の割引(初月50%OFF等)+ペア入会特典+紹介割引の組み合わせ

  • 継続

入会後の毎日チャットサポート(D社型)+月次の進捗レポート+マイルストーン達成時の特典を設計

そして報告完了と同時に、自動的にレポート承認用のサブタスクが作られていました。これを「承認」すると、次のステップ「新規入会促進キャンペーン」の施策設計に進むよう、Myさんが設定してくれたようです…!

「承認」ボタンを押すと、競合調査のタスクは完了となりました。

すると、Myさんから次のステップとなる新しいタスクを立ち上げたとコメントが!

(Myさん)

新しいタスク「新規入会促進キャンペーン施策設計」を作成しました。以下の流れで設計を進めます。

自社ポジショニング・差別化コンセプトの策定

ファネル別キャンペーン施策の設計(認知→検討→獲得→継続)

コンテンツカレンダーとKPI設計

調査結果を受け、本来の目的である「新規入会促進キャンペーン」の施策検討へと、スムーズに入っていくことができます。

 

まとめ

今回、AI チームメイトのMyさんと競合調査を行って実感したのは、彼女は単なる「検索・回答ツール」ではなく、マーケティングのPDCAを共に回す「自律型のパートナー」であるということです。

従来のAIチャットであれば回答だけを得て満足しがちですが、AI チームメイトの真価はその先の「実務への繋がり」にあります。対話を繰り返すなかでこちらの意図を汲み取ったたたき台や提案をしてくれる柔軟性や、調査して終わりではなくAsana上で次のアクションを自動で繋いでくれる実行力は、まさにチームの一員そのものです。メンバーと同じ場所で、同じタスクを見ながら対話できるため、情報がブラックボックス化することなく、チーム全体のナレッジとして蓄積されていく点も大きな魅力と言えるでしょう。

AI チームメイトと協働し、人は「ブランドの独自性」や「顧客との深いエンゲージメント」の構築にエネルギーを注ぐ。そんな次世代のマーケティングチームの姿を確信できる体験でした。