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【Okta for AI Agents】Agent Gateway がリサーチリリースへ|実行時保護の3つの新機能(2026年7月)|Nextmode Blog

作成者: yuki|2026/07/25 05:18

はじめに

こんにちは、ネクストモードのゆきなわです。

Okta は2026年7月24日付のプレスリリースで、AI エージェント向けアイデンティティ管理製品 Okta for AI Agents の新機能と提供状況のアップデートを発表しました。テーマは実行時(ランタイム)におけるエージェント接続の保護と、その接続の継続的なガバナンスです。

弊社ブログでは、Okta for AI Agents の全体像や MCP ゲートウェイの比較で関連情報をお届けしてきました。特に後者の比較記事では Okta の Agent Gateway を「ロードマップ段階」とご紹介していましたが、今回、リサーチリリース版へのアクセス申請が始まりました。本記事では続報として、今回発表された3つのアップデートを速報として紹介します。

 

本記事のポイント

  • Agent Gateway:コード変更なしでエージェントと企業ツールの間に Okta を配置し、実行時にアクセスを制御。リサーチリリース版のアクセス申請受付が開始
  • Agent-to-Agent Connections:エージェント間の引き継ぎ(ハンドオフ)を保護。一般提供開始
  • Resource Access Certifications for AI Agents:エージェントのアクセス権を定期的な認定キャンペーンでレビューし、不要な接続の取り消しを自動化。早期アクセスで提供中

Agent Gateway:企業ツールへのアクセスを実行時に保護

サードパーティ製の AI エージェントには、組織の ID 基盤と連携するためのコード変更が難しいものがあります。その場合、静的な認証情報を使って企業アプリに接続されがちです。その結果、過剰な権限が付与される、操作の起点となったユーザーを特定できない、十分な監査ログを残せないといった問題が生じます。

仕組み

Agent Gateway は、エージェント本体や接続先システムのコードを変更することなく、エージェントとアクセス先システムの間に配置できます。エージェントクライアントの接続先を Agent Gateway のエンドポイントに変更することで、ツール呼び出しを Okta のポリシー下に置く仕組みです。既存の API/MCP ゲートウェイを置き換えるものではなく、その上にアイデンティティ検証とポリシー適用のレイヤーを追加するもので、Okta はこれを「アイデンティティネイティブ」なゲートウェイと位置づけています。

ツール呼び出しのたびにエージェント自体とその背後のユーザーを検証し、ポリシーを確認した上で、短期間のみ有効な認証情報を実行時に仲介します。現時点で対応する認証情報の連携パターンとして、Cross-App Access(XAA)と、Okta の Secure Token Service(STS)が GitHub や Slack など外部システムへの OAuth 同意を仲介する Brokered Consent の2種類が説明されています。

主な機能

  • 下流システムの認証情報をエージェントから隔離し、プロンプトインジェクションやモデル侵害が発生した場合の認証情報流出リスクを抑制
  • 不審なエージェントのアクセス権をゲートウェイ上で無効化し、新規接続をブロック
  • 接続をエージェントのアイデンティティ、起点となったユーザー、処理結果とともに記録し、監査トレースを提供

Agent Gateway は、外部の MCP サーバーに接続できるエージェントを対象とします。公式ブログでは、Claude Code や GitHub Copilot などのコーディングエージェント、Salesforce Agentforce のような SaaS エージェント、Amazon Bedrock AgentCore 上のエージェントなどが例示されています。

Agent-to-Agent Connections:マルチエージェントワークフローの保護

営業エージェントが財務エージェントを呼び出すといったマルチエージェント構成では、従来のセキュリティ境界を超えるマシン間(M2M)接続が発生します。

Agent-to-Agent Connections は、エージェント間のハンドオフごとに認可判定を行い、その委任経路を追跡可能にします。ワークフローの起点となった主体も監査ログから確認できます。

主な機能

  • 接続ポリシーにより、許可されていないエージェント間の呼び出しを制限し、ラテラルムーブメントのリスクを抑制
  • タスクに必要なデータ・システムのみに限定した一時的なランタイムトークンを発行
  • トークンに委任チェーン(誰が誰に権限を委任したかを示す履歴)を含め、監査やインシデント対応に活用

Resource Access Certifications for AI Agents:権限の肥大化を防止

実行時の制御だけでは、そのエージェントが今後もアクセス権を保持すべきかを定期的に見直せません。プロジェクトが終了しても権限が取り消されないまま積み上がる、いわゆるパーミッションクリープの問題です。

Resource Access Certifications for AI Agents は、アクセス認定キャンペーンと是正処理により、エージェントの接続権限を継続的に適正化する機能です。管理者が認定キャンペーンを作成し、指定されたレビュー担当者がエージェントのリソース接続を認定する流れで運用します。

主な機能

  • 人間ユーザーと AI エージェントのアクセス状況を並べて確認
  • レビューで不要と判断された接続に対する取り消し処理の自動化
  • アクセス認定の判断を、タイムスタンプや判断者の情報とともに記録し、監査に利用できるレポートを提供

これは、全体像記事で紹介した Okta Identity Governance(OIG)のアクセス認定を、AI エージェントのリソース接続に広げた機能です。

3つの機能の関係

3つの機能は、接続先と制御するタイミングが異なります。Agent Gateway はエージェントからツールへの接続を、Agent-to-Agent Connections はエージェント間の委任を実行時に制御します。Resource Access Certifications は、Okta にリソース接続として登録されたアクセス権を定期的に見直します。

制御対象 実行時 継続的な見直し
エージェント→ツール Agent Gateway Resource Access Certifications
エージェント→エージェント Agent-to-Agent Connections Resource Access Certifications

提供状況

機能 提供状況(2026年7月時点)
Agent Gateway リサーチリリース版へのアクセス申請を受付中
Agent-to-Agent Connections 一般提供
Resource Access Certifications for AI Agents 早期アクセス

※Agent Gateway について、Okta の公式ブログでは一部顧客向けのベータとも説明されています。本記事では2026年7月のプレスリリースに合わせて「リサーチリリース」と表記します。

※Agent-to-Agent Connections は、2026年6月17日の詳細ブログでは早期アクセスと記載されていますが、7月24日のプレスリリースでは一般提供開始と発表されています。本記事では後発の発表に基づきます。なお、詳細ブログでは、自律エージェント自身の権限で開始するパターンは今後提供予定と説明されています。

※本記事は2026年7月時点の公開情報に基づきます。機能・提供状況は変更される場合があるため、導入検討時は一次情報をご確認ください。

おわりに

今回発表されたのは、企業ツールや他のエージェントへの接続を実行時に制御する2つの機能と、そのアクセス権を継続的に見直す機能です。ロードマップ段階だった Agent Gateway について、リサーチリリース版へのアクセス申請が開始された点は、MCP ゲートウェイの製品選定を検討中の方にとって注目すべきアップデートです。

Okta for AI Agents は提供状況が今後も変わっていく見込みです。最新の状況は一次情報をご確認いただきつつ、本ブログでもアップデートと導入検討の判断材料になる検証レポート順次お届けします。

参考ドキュメント

Okta に関するお問い合わせ

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