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【Okta】Salesforce 連携で今おさえておきたい重要アップデート3選: MFA 二重プロンプト・MFA 強制適用・PKCE 対応|Nextmode Blog

作成者: yuki|2026/06/02 06:03

はじめに

こんにちは、ネクストモードのゆきなわです。

ここ数か月、Okta と Salesforce の連携まわりで、ログイン時の認証やプロビジョニングに関わる重要な変更が相次いでいます。いずれも、ログイン時に追加のプロンプトが表示される、Okta から Salesforce へのユーザー連携に影響が出る、といった形で、日々の業務に直接影響しうる内容です。

本記事では、2026年6月時点で特に押さえておきたいアップデートを、何が変わるのか自社が対象かいま何をすべきかという観点で整理します。 今回取り上げるのは、次の3つです。

  1. Salesforce SSO の MFA 二重プロンプト問題(AMR 属性での解消): すでに解消済み
  2. Salesforce の SSO 認証要件の変更(MFA 強制適用): 2026年6月22日から段階適用
  3. Salesforce プロビジョニングの PKCE 対応: 2026年6月2日現在では移行開始不要

1と2はどちらも、ログイン時に追加のプロンプトが出るという点で似ていますが、原因も対応も異なります。混同しやすいので、先に違いを整理しておきます。

項目 ① Device Activation 由来 ② MFA 強制適用由来
原因 Salesforce のデバイスアクティベーション仕様変更 Salesforce の MFA 要件の強化
主な影響 Okta の MFA 完了後に、Salesforce 側の追加確認(デバイスアクティベーション)が出る Salesforce が MFA 要件を満たす claim として解釈できない場合に、追加の認証器登録を求められる
対応状況 OIN 公式アプリは解消済み 2026年6月22日以降、段階的に適用
主な対応 AMR / session.amr 属性の設定 Okta のクレーム更新・アプリ設定の確認

3は SSO ではなく、ユーザープロビジョニング(ユーザーの作成・更新)に関わる話題です。

⚠️本記事は、2026年6月2日時点の公開情報および Okta からの案内に基づいています。適用日や対応要件は今後更新される可能性があるため、実際の対応時には本文中の公式ドキュメントで最新情報をご確認ください。

① Salesforce SSO の MFA 二重プロンプト問題(AMR 属性で解消)

まずは、すでに解消済みの話題から整理します。

Salesforce 社のセキュリティポリシー変更(デバイスアクティベーションの仕様変更)にともない、2026年2月9日以降、SAML SSO でログインするユーザーに対して追加の認証プロンプトが表示される事象が発生していました。

補足:ここでは便宜上 MFA 二重プロンプトと表現していますが、正確には Okta 側で MFA を完了した後に、Salesforce 側のデバイスアクティベーション(具体的にはメールでの確認コード入力などの追加確認)が求められる事象を指します。

対象となる環境と対応

OIN(Okta Integration Network)の公式アプリをご利用の場合は、対応は不要です。 2026年3月26日のプラットフォームアップデートにより、自動的に解消されています(対象は Salesforce.com、Salesforce Portal(Federated ID)、Salesforce(Non-Profit)など)。回避策として手動で追加していた AMR 属性が残っていても競合は発生せず、設定を整理する目的で削除しても差し支えありません。

一方、カスタムの SAML / OIDC アプリをご利用の場合は、手動での設定変更が必要です。 自動修正はカスタムアプリには適用されないため、Okta 管理者がアプリケーションの Sign-On 設定(SAML の場合は Attribute Statements)に次の属性を追加します。

設定項目
Name AMR
Name format Unspecified
Value session.amr

いま必要な対応

  • OIN 公式アプリ:対応不要(必要に応じて旧回避策の AMR 属性を整理)
  • カスタム SAML / OIDC アプリ:上記 AMR 属性を設定

画面キャプチャ付きの具体的な手順は、以下の弊社ブログで解説しています。設定確認(SAML レスポンスの観測)の方法もあわせてご覧ください。


② Salesforce の SSO 認証要件の変更(MFA 強制適用)

続いて、これから段階的に適用される変更です。 ①と同じくログイン時の追加プロンプトに関わりますが、こちらは Salesforce へのアクセスに MFA を求めるという、別の仕様変更です。Salesforce への直接ログインだけでなく、SSO ログインも対象になります。

Salesforce が求める認証方式は、ユーザーの権限レベルによって分かれています。

  • 一般ユーザー:標準 MFA(Okta Verify TOTP、Okta Verify Push など)が必須
  • 管理者・特権ユーザー:フィッシング耐性のある MFA(FIDO2 / WebAuthn / Okta FastPass / パスキー など)が必須

ここでいう特権ユーザーとは、System Administrator プロファイル、または Customize Application / Modify All Data / View All Data / Author Apex のいずれかの権限を持つユーザーを指します。適用は、Sandbox 環境から本番環境へと段階的に進みます。

対象 Sandbox 環境 本番環境
特権ユーザー(フィッシング耐性 MFA) 2026年6月22日〜(約7日間で段階適用) 2026年7月1日〜(約30日間で段階適用)
一般ユーザー(標準 MFA) 2026年6月22日〜(約7日間で段階適用) 2026年7月20日〜(約30日間で段階適用)

特に注意したいポイント(FastPass と claim の関係)

この変更は、フィッシング耐性のある認証方式を使えばそれで済む、という単純な話ではありません。重要なのは、Okta が送信する認証クレーム(claim)を、Salesforce が MFA 要件を満たすものとして解釈できるかどうかです。特に Okta FastPass を中心に認証設計している環境では、Okta が送信する claim と、Salesforce が MFA として認識する claim(okta_verify / fido2 / webauthn など)の対応関係を確認しておく必要があります。

特権ユーザーついては、FastPass 利用時に発行される phr(phishing-resistant)claim を、Salesforce がそのままフィッシング耐性 MFA として認識しない可能性があります。その場合、Salesforce 側でネイティブ認証器の登録を求められるリスクがあります。

一方、一般ユーザーについては、Okta Verify Push / TOTP など、Salesforce が標準 MFA として認識する方式を利用していれば、追加 MFA なしでログイン可能とされています。ただし、FastPass のみで運用している場合は、claim の扱いが今後の Okta 更新に依存する可能性があるため、最新の Okta 案内を確認することをおすすめします。

補足: 一般ユーザーで追加 MFA なしとされるのは、Okta Verify TOTP / Push など、Salesforce が標準 MFA として認識する方式を利用している場合です。

いま必要な対応

現時点では、独自判断で認証ポリシーを大きく変更する前に、Okta から案内される Salesforce アプリ設定や claim 更新手順を確認したうえで対応するのが安全です。 特に特権ユーザーについては、Okta FastPass や FIDO2 / WebAuthn など、フィッシング耐性のある MFA を利用できる状態になっているかを確認しておくことをおすすめします。
 
また、適用開始日までの備えとして、Salesforce が標準 MFA として認識する Okta Verify Push / TOTP を利用できるようにしておくと、フォールバック策として安心です。
 

③ Salesforce プロビジョニングの PKCE 対応

最後は、SSO ではなく、ユーザープロビジョニング(ユーザーの作成・更新・無効化)に関わる変更です。
 
Salesforce は、OAuth 認可コードフローのセキュリティ強化を目的として、ISV が提供する Salesforce 連携アプリに対して PKCE(Proof Key for Code Exchange)への対応を求めています。Okta の Salesforce プロビジョニング連携についても、この方針に沿って PKCE 対応が進められています。
 
ただし、2026年6月2日時点では、Okta 側の Salesforce 統合のコネクタが PKCE ハンドシェイクに完全対応していないため、既存の Salesforce プロビジョニングアプリケーションの移行作業はまだ開始不要です 今後、Okta 側の準備が整い次第、具体的な手順や対応タイミングが案内される見込みです。
 

対象となる環境

  • 対象:Okta の Salesforce 連携で、REST API(OAuth)によるユーザープロビジョニングを利用している環境
  • 対象外:Salesforce の SSO(SAML)のみで、ユーザープロビジョニングを行っていない環境

いま必要な対応

2026年6月2日時点では、既存の Salesforce プロビジョニングアプリケーションについて、お客様側で移行作業を開始する必要はありません
 
Okta の最新サポートページでは、Salesforce 統合のコネクタを PKCE ハンドシェイクに完全対応させるため、Okta 側で追加作業を進めていると案内されています。コネクタの更新が完了するまでは、既存アプリケーションの移行は開始不要です。
 
今後、Okta 側の準備が整い次第、具体的な移行手順や対応タイミングが案内される見込みです。REST API(OAuth)による Salesforce プロビジョニングをご利用の場合は、対応着手前に、必ず下記の Okta サポートページで最新情報をご確認ください。
 

まとめ

今回ご紹介した3つのアップデートを整理すると、次のとおりです。

# テーマ 時期 対象 いま必要な対応
SSO の追加プロンプト(Device Activation / AMR 属性) 2026年3月26日以降、OIN 公式アプリは解消済み カスタム SAML/OIDC アプリ利用環境 AMR / session.amr 属性を追加(OIN 公式アプリは不要)
SSO 認証要件の変更(MFA 強制適用) 2026年6月22日〜段階適用 SSO で Salesforce を利用する環境(特に特権ユーザー) 独自判断で大きく変更する前に、Okta の案内に沿ってアプリ設定/claim 更新を確認。特権ユーザーのフィッシング耐性 MFA を準備
プロビジョニングの PKCE 対応 Okta 側コネクタ更新後に対応 REST API(OAuth)プロビジョニング利用環境 現時点では移行開始不要。Okta サポートページで最新情報を確認

いずれも Okta および Salesforce 側の案内に基づく対応が必要です。特に②と③は今後も案内が更新される可能性があるため、対応着手前に必ず公式ドキュメントの最新情報をご確認ください。

参考ドキュメント

Okta / Salesforce 公式
ネクストモード ブログ

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