こんにちは、ホワイトバードです。
ラスベガスで開催されているAWS re:Inventに来ています。
参加したセッションについてのレポートをまとめたいと思います。
今回は、Build production AI agents with Amazon Bedrock Knowledge Bases (AIM341)についてのレポートなります。
Learn how to build and deploy production-grade AI agents using Amazon Bedrock Knowledge Bases, AgentCore Runtime, and the Strands Agents framework. This workshop demonstrates how to enhance foundation models with enterprise data sources using RAG, implement secure agent deployment patterns, and leverage Strands for agent orchestration. You'll gain hands-on experience connecting to tools through Amazon Bedrock AgentCore and monitoring agent behavior through comprehensive observability—all while maintaining enterprise-grade security and scalability.
Amazon Bedrock Knowledge Bases, AgentCore Runtime, Strands Agentsフレームワークを使用したプロダクショングレードのAIエージェントの構築とデプロイの仕方について学びましょう。本ワークショップでは基盤モデルへのRAGを使ったエンタープライズのデータソースの追加方法、セキュアなAIエージェントのデプロイパターン、そしてStrands Agentsによるエージェントのオーケストレーションの方法を体験します。参加者はエンタープライズグレードのセキュリティとスケーラビリティの確保しながらAmazon Bedrock AgentCoreでのツール利用と、AIエージェントの振る舞いを観察するハンズオンを行います。
セッション形式:Workshop
セッション時間:2時間
セッションレベル:400
本セッションでは、RAG(拡張検索生成)、Strands Agents、Bedrock AgentCoreといった比較的新しい概念が出てくるため、基礎的な知識の話から入ります。
RAGについては本レポートでは深くは触れませんが、本ワークショップで非構造化データと構造化データの違いを復習します。
RAGの基本的な概念は下記をご覧ください
https://aws.amazon.com/jp/what-is/retrieval-augmented-generation/
Strands AgentsはオープンソースのSDKで、非常に少ない行数で記述できるのが特徴です。簡単なインタラクションからマルチエージェントのオーケストレーションまで幅広く対応できます。
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/introducing-strands-agents-an-open-source-ai-agents-sdk/
Bedrock AgentCoreは高機能エージェントを安全かつ大規模に構築、デプロイ、運用できるエージェントプラットフォームです。本ワークショップでは、下記の機能を使用しました。
Bedrock AgentCoreについては、こちらをご覧ください。
https://aws.amazon.com/jp/bedrock/agentcore/
ラボは大きく3つのパートに分かれています。
ラボ3まで終わらせるとこのような構成となります。
ワークショップを通じて、本番環境でAIエージェントを使用する際にはこのようなことが大切だという学びを得ました。
本番環境へのデプロイ時の考慮事項
コンテナ化: ARM64をサポートするDockerベースのパッケージング
IAM設定: AWSサービスへのセキュアなロールベースアクセス
ECR統合: 自動イメージビルドとレジストリ管理
自動スケーリング: 需要に応じてスケールするサーバーレスランタイム
エンドポイント設定: 本番利用のためのエンドポイント
メモリの統合
短期メモリ: セッション内での会話の継続性維持
長期メモリ: セッションをまたぐユーザーの好みの学習
メモリ戦略: 要約の生成と好みの抽出
Hook統合: Strandsフックを使用した会話の自動ログ記録
SSMパラメータストア: 集中化された環境の管理
オブザーバビリティ (Observability)
OpenTelemetry統合: ADOTによる自動計装(Instrumentation)
CloudWatch GenAI Observability: エージェント監視用のダッシュボードを使用した可視化
トレース分析: スパンレベルのタイミングを含む詳細な実行パスを分析
セッショントラッキング: 会話レベルのメトリクスとユーザーパターンをトラッキング
メトリクスとログ: 包括的な運用の可視化
RAG, AgentCore, Strands AgentsとAWSでのAIエージェントの開発に必要なツールやサービスを一通り学ぶことができました。アイデアを形にできるよう、引き続き学んでいきたいと思います。