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【re:Invent 2025】エージェント AI で .NET と SQL Server のモダナイゼーションを加速 (MAM303-R1)というワークショップに参加してきました

作成者: 平林徹|25/12/17 0:00

こんにちは、ネクストモードの平林です。

今回は、生成AI(エージェントAI)を活用してレガシーシステムのモダナイゼーションを劇的に加速させるワークショップ

Accelerating .NET and SQL Server modernization using agentic AI [REPEAT] (MAM303-R1)」に参加してきました。

 

移行といえば「泥臭い・時間がかかる・リスクが高い」というイメージがありますが、

今回のワークショップでは「AWS Transform」というエージェントAIサービスを使うことで、その認識を改める機会になりました。

そんな実際に体験した自動化フローと、エンジニア目線で感じた効果についてレポートします。

 

 

セッション概要

まずはセッションの基本情報です。

  • セッションID:MAM303-R1
  • セッション名:Accelerating .NET and SQL Server modernization using agentic AI
  • 形式:Workshop(ハンズオン)
  • レベル:300 – Advanced
  • スピーカー:Rafet Ducic、Koushik Rajagopal

 

 

ワークショップの内容

本ワークショップのテーマは、「AWS Transform」と呼ばれるエージェントAI機能を活用し、

レガシーな.NETアプリケーションとSQL Serverデータベースを、

クラウドネイティブな構成(AWS上の.NET+Amazon Aurora PostgreSQL)へ移行・モダナイズすることです。

 

「AWS Transform」の凄いところは、単なるコード変換ツールではない点です。

現行環境の分析から、計画立案、コード書き換え、そしてデプロイまでをエンドツーエンドでオーケストレーションしてくれます。


 

 

1.変換ジョブの作成

 

まずはAWS Transformのセットアップから始まります。

コンソールはチャットボット形式になっており、AIアシスタントと対話しながら進めるスタイルです。

 

今回は「Windows Modernization」カテゴリを選択し、目的である「SQL Server Database Modernization」のジョブを作成しました。

 

ジョブを開始すると、AIが前提条件のチェックを行います。

ここで「おっ」と思ったのが、DBのパスワードなどを直接入力させるのではなく、

AWS Secrets Manager経由でセキュアに扱う手順になっていた点です。実務でのセキュリティ要件もしっかり考慮されていました。

内容を確認し、「Done with pre-requisites」をクリックして次へ進みます。

 

 

2.リソース接続とガバナンス

 

次に、移行元となるSQLServerとソースコードリポジトリへのコネクタを作成します。

画面右上の「Save and Approve」ボタンを押すことでコネクタが有効化されます。 

 

承認が完了しステータスが「Approved」に変わると、いよいよAIがリソースにアクセスできるようになります。

 

 

3.評価と計画フェーズ

 


接続が確立されると、AIがリソースをスキャンします。

BobsUsedBookStoreのDBとリポジトリが正しくマッピングされていることが確認し、分析を開始します。

 

さらにアプリケーションの複雑性に基づいてWaveと呼ばれる移行計画を提案してくれます。

内容を確認し、「Confirm waves」をクリックして実際の移行フェーズへ進みます。

 

 

4.データベースとスキーマの変換

 

ここからはDBレイヤーの移行です。

AIがSQLServerのスキーマを解析し、PostgreSQL用に変換してくれます。

作成したテーブル定義が正しいかを目視で確認しました。

「ここは人間がしっかり見るべきポイント」という線引きが明確だな感じました。

 

用意されたデータロード用スクリプトを実行し、すべてのテーブルにサンプルデータが入力されます。

 

 

5.アプリケーションコードの変換

 

Web コンソール上でも変換結果のサマリー(Success)が表示され、レポートをダウンロードして確認することができます。

 

オプションですが、変換前のブランチを探索しています。

 

今回私はここまででした。

残りは検証とデプロイとなっていたようで、「コードでアプリケーションが正しく動作するか」や「PostgreSQLデータベースから本棚のデータを表示」

などをするようでした。

 

 

まとめ

今回のワークショップを通じて、モダナイゼーションにおける心理的・物理的なハードルが大きく下がるのを実感しました。

  • 面倒な設定作業は対話形式で。

  • 膨大なコード修正はAIが一瞬で。

  • 人間は「承認」と「確認」に集中する。

「AWSTransform」は単なるツールではなく、開発プロセスそのものを変える可能性を感じました。

塩漬けになったレガシーシステムを抱える企業にとって、これは強力な加速装置になるのではないかと思います。

 

このブログが、.NETやSQL Serverの移行を検討されている方の参考になれば幸いです!