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【Asana | 脱Excelシリーズ】テンプレートで差がつく!繰り返す業務はAsanaで自動化しよう

こんにちは、SaaSエンジニアのきうちです。

これまでの記事で、Asanaを使ったタスク管理、スケジュール管理、そして進捗報告の効率化について解説してきました。Excelでの煩雑な手作業から解放され、かなりスマートなプロジェクト管理が実現できているのではないでしょうか。

しかし、プロジェクト管理にはもう一つ、時間を浪費しがちな落とし穴があります。それは、「繰り返される定型業務」です。例えば、毎月の定例報告、新入社員のオンボーディング、ウェブサイトのコンテンツ更新など、毎回同じようなタスクをゼロから作成したり、過去のファイルをコピー&ペーストしたりしていませんか?

今回は、Asanaのテンプレート機能を活用することで、これらの繰り返される業務を効率化し、大幅な時間短縮と品質向上を実現する方法を解説します。

 

Excelでの「コピペ地獄」とAsanaテンプレートの解決策


Excelで定型業務を管理しようとすると、次のような「コピペ地獄」に陥りがちです。

  • 毎回ゼロから作成、または過去ファイルのコピペ
    新しいプロジェクトや定型業務を開始するたびに、過去のExcelファイルをコピーしてリネームし、不要な情報を削除して、必要な情報を追加する、という手間が発生します。
  • コピペミスや抜け漏れのリスク
    手作業でのコピペは、どうしてもミスが起こりがちです。必要なタスクの追加漏れや、不要な情報の残存など、ヒューマンエラーが発生しやすくなります。
  • 品質のばらつき
    担当者によってタスクの粒度や表現方法が異なったり、必要な情報が記載されていなかったりなど、品質にばらつきが生じます。
  • 準備に時間がかかる
    毎回一から準備するため、本来の業務に取り掛かるまでに時間がかかってしまいます。

Asanaのテンプレート機能は、これらの課題を一挙に解決し、繰り返しの業務を「自動化」に近づけます。

 

Asanaのテンプレート機能入門


Asanaのテンプレートは、特定のプロジェクトやタスクの構造、タスクリスト、担当者、期限などをあらかじめ定義しておくことで、何度でも簡単に再利用できる機能です。

1. プロジェクトテンプレートの作成・活用

  • プロジェクト全体をテンプレート化
    「新規プロジェクトの立ち上げ」「イベント企画」「クライアントオンボーディング」など、頻繁に発生するプロジェクト全体をテンプレートとして保存できます。
  • タスクリスト、セクション、カスタムフィールドも保存
    プロジェクトテンプレートには、あらかじめ定義されたタスクリスト、タスクを分類するセクション、そしてプロジェクト固有の情報を管理するカスタムフィールド(例えば、プロジェクトの予算、優先度など)も含まれます。
  • 担当者と期限の設定も可能
    特定の担当者や相対的な期限(例:プロジェクト開始から3日後、など)もテンプレートに含めることができます。これにより、新しいプロジェクトを作成した瞬間に、主要なタスクと担当、期限が自動で割り振られます。

Asanaのプロジェクトテンプレート編集画面

活用例:新入社員のオンボーディングプロセス

入社手続き、システムアカウント発行依頼、部署内紹介、オリエンテーション、初回面談設定など、新入社員の受け入れには多くの定型タスクがあります。これをテンプレート化しておけば、新しいメンバーが入るたびに「新入社員オンボーディング」テンプレートからプロジェクトを作成するだけで、すべてのタスクが自動で生成され、関連部署への依頼タスクも自動で割り振られます。

 

2. タスクテンプレートの作成・活用

  • 繰り返す単一タスクの効率化
    プロジェクト全体ではなく、特定のタスクを繰り返し行う場合に、そのタスクのチェックリストや説明、担当者、期限などをテンプレートとして保存できます。
  • サブタスクや添付ファイルも定義可能
    タスクテンプレートには、決まった手順のサブタスクや、毎回使用する添付ファイル(例:報告書フォーマット)も組み込めます。

Asanaのタスクテンプレート編集画面

活用例:週次報告書の作成

毎週決まった内容の週次報告書を作成する際に、「データ収集」「グラフ作成」「サマリー作成」「上司確認」といったチェックリスト付きのタスクテンプレートを作成します。毎週このテンプレートからタスクを作成するだけで、漏れなく報告書作成を進められます。

 

テンプレートを効果的に活用するコツ


  • まずは最も繰り返される業務から
    「毎週」「毎月」「年次」など、頻繁に発生する業務からテンプレート化を始めましょう。
  • 標準化の機会と捉える
    テンプレートを作成する過程で、業務の手順や必要な情報を再確認し、標準化する良い機会となります。チームで話し合い、最適なテンプレートを作り上げましょう。
  • 定期的に見直す
    業務プロセスは変化します。テンプレートも一度作ったら終わりではなく、定期的に見直し、改善していくことが重要です。
  • チーム全員で活用を徹底する
    テンプレートは、使われて初めてその効果を発揮します。チーム内でテンプレート利用のルールを明確にし、全員で活用を徹底しましょう。

 

まとめ:Asanaのテンプレートで「攻め」の業務時間を生み出そう


Excelでの「コピペ地獄」から抜け出し、Asanaのテンプレート機能を活用することで、繰り返される定型業務にかかる時間と労力を劇的に削減できます。これは単なる効率化以上の意味を持ちます。

テンプレートによる自動化は、タスクの抜け漏れを防ぎ、業務品質を均一化し、そして何よりも「準備」にかかる時間を削減してくれます。その結果生まれた時間は、より創造的で、より戦略的な「攻め」の業務に費やすことができるようになるでしょう。

もう、毎週・毎月の定型業務に追われる必要はありません。Asanaのテンプレートで、あなたのチームの生産性を次のレベルへと引き上げましょう。

次回は、Asanaと他のツールを連携させることで、さらに業務効率化の幅を広げる方法について解説します。