はじめに こんにちは、セキュリティを気にする年頃の ネクストモード株式会社 のtommyです...
【Netskope】Netskope Private Accessでのオンプレからデータセンター接続を考えてみた(NPA④)
はじめに
こんにちは、セキュリティを気にする年頃の ネクストモード株式会社 のtommyです
ネクストモードではSaaSやWebへのアクセスの際にNetskopeを経由する構成を取り、通信の可視化や制御を行っています
以前Netskope Private Access Publisher(パブリッシャー)をAWS Marketplaceで提供されているAMIを利用して作成する方法をご紹介しました
今回はAWSに限らず、オンプレミスのデータセンターに接続する場合を想定しております
Netskopeとは
Netskopeとは、クラウドサービス使用時に生じる情報漏洩のリスクや、外部の第三者による不正アクセス、マルウェアの感染といった脅威から機密情報を守り、SaaS環境のセキュリティを強化することができるSASEソリューションです
通信を必要としないというセキュリティ面のメリットがあります
構成イメージ
簡略化した構成図ですが、PCからインターネットに抜ける際にNetskopeでWeb/SaaSのアクセスを可視化・制御をしつつ、合わせてオンプレミスの既存社内システムへNPAで接続するイメージとなります
手順
Ubuntuへのパブリッシャーの設置手順についてはNetskopeの公式ドキュメント通りに進めれば問題なく簡単に実施できます。今回はAWSに仮想オンプレ環境を構築し、仮想データセンターに接続までしていきたいと思います
大まかな手順としては下記の通りです
- パブリッシャー用のUbuntu作成(AWSの仮想オンプレ環境)
- パブリッシャー登録用トークン発行(Netskope)(前々回のエントリーで紹介しているので省略)
- 登録作業(AWSの仮想オンプレ環境)(前々回のエントリーで紹介しているので省略)
- 仮想データセンター用のプライベートアプリ作成、接続
パブリッシャー用のUbuntu作成
Ubuntuの作成以外は前回/前々回のエントリーと同様なので、パブリッシャー用Ubuntuの作成・設定についてご紹介します。今回はAWS上にEC2をUbuntuで立てますが、オンプレでも同様の手順になります
執筆時点では、Ubuntu 20.04のバージョンが推奨されておりますので、今回はそちらで作成していきます
まず、AWS MarketplaceからUbuntuのAMIを選択します
インスタンス要件に沿って2CPU 、4メモリ、8GBのHDDが必要なため、最適なt3.mediumで作成しています
起動したらSSHで接続し、下記コマンドを実行します
curl https://s3-us-west-2.amazonaws.com/publisher.netskope.com/latest/generic/bootstrap.sh | sudo bash; sudo su - $USER; exit
インストールと更新に5~10分ほどかかります。コーヒーを用意するのにちょうどいい時間ですね。インストールと更新+コーヒーの用意が完了したら、自動的にNetskope Publisherの設定画面が有効化されるので画面の指示に従ってUbuntuを再起動します
パブリッシャー登録用のトークンを発行し、Ubuntuへの登録作業が完了した状態がこちらです
プライベートアプリへ接続してみた
AWS上にNginxでWebサーバーを構築して、パブリッシャー経由でNPAを試してみます
まず、Webサーバー用のEC2を立ててNginxをインストールして起動しておきます
後ほどNetskope上でPrivateAppとして登録するためのプライベートIPv4アドレスも控えておきます
WebサーバーのセキュリティグループはUbuntuで立てたパブリッシャーからのHTTP通信を許可するルールを設定します
次にNetskope管理画面でPrivate Appを作成して制御ポリシーを設定していきます
Private Appは下記のように、WebサーバーのプライベートIPをホストとして指定し、作成したパブリッシャーを選択します
作成したPrivate AppをDestinationに設定した許可ポリシーを作成します
以上で設定完了です。アクセスしてみると下記の通り、プライベートIPでNginxのデフォルトページにアクセスできることが確認できました!
Netskope管理画面からの見え方
Netskope管理画面では Skope IT
-> Network Events
で通信イベントを確認できます
前回のエントリーでもご紹介しましたが、NPAのログもSaaS、Webのアクセスと同様に「いつ」「だれが」「どこに」アクセスしたのか可視化できています
さいごに
UbuntuでのNetskope Private Access用のパブリッシャーの作成方法とPrivateAppへの接続をご紹介しました
コマンド一発でインストールできてしまうほどすごく簡単で、ビビってた昔の自分を励ましてあげたくなりました
オンプレミスからクラウドリフトが難しいシステムは是非Netskopeで可視化・制御を検討してはいかがでしょうか