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【Notion】組織レベルの管理機能がリリースされました

はじめに


ネクストモードの南です。

Notionのエンタープライズプランにて組織レベルの管理機能が新たにリリースされました。

複数のワークスペースを運用している企業や組織にとって有用な機能で、組織内のメンバーやワークスペースを一元的に管理できるようになります。
以下で詳しく機能をご紹介します。


目次

 

組織レベルの管理


組織レベルの管理は自社ドメインのユーザーや複数のワークスペースを集中管理することができる機能となります。

Notionのエンタープライズプランなどで複数のワークスペースを運用している場合、従来はワークスペースごとにメンバーやセキュリティの設定を適用する必要があり、全体のメンバー管理や設定の統制を取ることが手間でした。

組織レベルの管理では、従来の課題を解決する以下のような機能が提供されています。

  • 組織内のワークスペース、メンバー、グループ、ゲスト、アカウントの集中管理
  • 組織内のメールドメイン、SSO、SCIMの管理
  • 各ワークスペースのセキュリティ設定の集中管理、共通設定の適用
  • 各ワークスペースの監査ログ、コンテンツ検索へのアクセス
  • 各ワークスペースのアナリティクス情報へのアクセス

公式のガイドは以下です。
なお、組織レベルの管理はエンタープライズプランでのみ利用できる機能ですのでご留意ください。

 


組織の作成と管理


組織の作成

組織レベルの管理機能を使用するにあたり、まずは組織を新しく作成する必要があります。

なお、組織を作成するためには、所有するメールドメインの認証を実施する必要があります。
認証の手順については以下の記事でご紹介しています。

作成手順は以下です。

  • サイドバーのワークスペースの選択メニューを開き、組織を管理するから対象のワークスペースをクリック
    notion-organization-level-controls 5
  • メールドメインの認証が未実施の場合には、ドメインの認証を実施する
    notion-organization-level-controls 6
  • 組織の名称の入力と組織オーナーを選択し、設定を完了をクリックする
    notion-organization-level-controls 1

組織オーナーは組織の管理コンソールへのアクセスと各種の設定変更を行える権限を持ちます。
非常に強力な権限を持つため、限られたメンバーにのみ付与することを推奨します。

 

組織の管理コンソールへのアクセス

組織を作成すると、新たに組織の管理画面にアクセスできるようになります。

  • サイドバーのワークスペースの選択メニューを開き、組織を管理するから対象の組織をクリック
    notion-organization-level-controls 5
  • 組織の管理コンソール画面が開く
    notion-organization-level-controls 19

各メニューごとの機能についてはこちらで紹介します。

 

組織へのワークスペースの追加/削除

組織にワークスペースを追加する場合は以下の手順を実施します。

  • 組織の管理コンソールから一般ワークスペースを管理をクリック
    notion-organization-level-controls 7
  • ワークスペースを追加するをクリック
    notion-organization-level-controls 8
  • 対象のワークスペースにチェックを入れ、以下のいずれかをクリック
    ワークスペースを追加する:メンバーが複数名のワークスペース
    移行をリクエストする(※):メンバーが一人のワークスペース
    notion-organization-level-controls 9
  • リクエストを送信するをクリック
    notion-organization-level-controls_10

※メンバーが一人のワークスペースを追加するためには、現状の所有者からワークスペースの所有権を移行する必要があります。詳細は以下のドキュメントを参照ください。

組織への追加が完了するまでに数営業日ほどかかる場合があるようです。
追加が完了したワークスペースは管理コンソール上に一覧で表示されるようになります。

組織からワークスペースを削除する場合は以下の手順を実施します。
組織からワークスペースを削除すると、そのワークスペースに適用されていたSAML SSOの設定および組織全体のセキュリティ設定が無効化されるのでご注意ください。

  • 組織の管理コンソールから一般ワークスペースを管理をクリックし、対象のワークスペースをクリック
    notion-organization-level-controls 20
  • ワークスペースのメニューが開くので、一般メニューから組織から削除するをクリック
    notion-organization-level-controls 11
  • チェックを入れて削除を実行
    notion-organization-level-controls 12

 

組織オーナーの変更

組織オーナーを追加・変更する場合は以下の手順を実施します。

  • 組織の管理コンソールからユーザーメンバーを管理をクリック
    notion-organization-level-controls 21
  • 対象のユーザーにチェックを入れ、組織オーナーにするまたは組織オーナーをダウングレードをクリック
    notion-organization-level-controls 22
  • 確認画面が出るので承認する

再掲になりますが、組織オーナーは組織の管理コンソールへのアクセスと各種の設定変更を行える権限を持ちます。
非常に強力な権限を持つため、限られたメンバーにのみ付与することを推奨します。

 

各メニューの機能


以下では組織の管理コンソールのメニューごとに機能を紹介していきます。

一般

一般のメニューでは、組織の概要情報へのアクセス、組織内のワークスペースやメールドメインの管理、SSOとSCIMの設定管理を行うことができます。
これまでメールドメインやSSOの設定はワークスペースの「認証」メニューで行っていましたが、組織に所属するワークスペースについては一般メニューで一括管理できるようになりました。

組織を管理

組織を管理のセクションでは、組織のワークスペースとメールドメインの管理ができます。
組織へのワークスペースの追加と削除についてはこちらの項目をご確認ください。
また、メールドメインを追加する際は以下の過去記事をご参考ください

SAMLシングルサインオン、SCIMプロビジョニング

SAMLシングルサインオンSCIMプロビジョニングのセクションでは、認証したメールドメインによるSAML SSOの設定とSCIMプロビジョニングのトークン管理ができます。
各設定手順についてはこれまでと同様ですので、以下の過去記事をご参考ください。

 

ユーザー

ユーザーメニューからは、組織内のメンバー・ゲスト・グループの管理、及び自社のメールドメインのユーザーアカウントの制御を実施することができます。

役割と権限

役割と権限のセクションでは組織内のメンバー・ゲスト・グループ及び自社メールドメインのユーザーアカウントの情報を管理することができます。
今までは各ワークスペースごとに参照する必要がありましたが、組織の管理コンソールから集中管理できるようになりました。
例えば組織全体のNotionライセンスを管理する際に、メンバー数を簡単に確認することができます。

    • 組織全体のメンバー・ゲスト・グループ・ユーザーアカウントの概要
      notion-organization-level-controls 23
    • メンバーを管理をクリックし、メンバーの一覧を表示
      notion-organization-level-controls 25

また、各リソースの一覧画面から任意のリソースをクリックすると、詳細を確認することができます。
例えばユーザーリソースにおいては、所属しているワークスペース・グループ、監査ログといった情報にアクセスすることができます。

    • メンバーを管理から任意のユーザーをクリック
      → クリックしたユーザーの詳細が表示
      notion-organization-level-controls 26

管理対象アカウント、アカウントへのアクセス

管理対象アカウントアカウントへのアクセスのセクションでは、自社のメールドメインのユーザーアカウントの設定を制御することができます。
これまで各ワークスペースの「認証」メニューに用意されていた項目となりますが、組織を作成すると組織のコンソールから制御をする形になります。
以下は設定項目の一覧です。

    • ユーザーにプロフィール情報の変更を許可する
      ユーザーが表示名、メールアドレス、プロフィール画像を変更できるようにする
    • ユーザーに新しいワークスペースの作成を許可する
      有効にすると全てのユーザーがワークスペースを作成できるようになる
      無効にすると組織オーナーのみに制限
    • ユーザーに外部ワークスペースへの参加を許可する
      有効にするとすべてのメンバーが外部ワークスペースに参加可能になる
      無効にすると組織オーナーのみに制限
    • ユーザーにアカウントへのサポートアクセスの付与を許可する
      ユーザーアカウントでNotionサポートからアクセスを許可できるようにする
    • セッション時間
      再認証を必要とするまでにログイン状態を保持できる時間を設定する
    • すべてのユーザーのパスワードをリセットする
      全ユーザーのパスワードを強制的に変更させる
    • すべてのユーザーをログアウトする
      全ユーザーを強制的にログアウトさせる

 

セキュリティ

セキュリティのメニューからは、組織内のワークスペース・チームスペースにおける以下の設定を管理することができます。

  • サイトとフォームの公開
  • ページのエクスポート
  • 他のワークスペースへのページ複製
  • メンバーの追加のリクエスト
  • ゲストの追加方法
  • インテグレーションの追加
  • Webhookオートメーションのアクセス

セキュリティの管理コンソールから設定を一括適用することができるので、組織内でポリシーを統一したいときに役立ちます。
一括設定の範囲は組織、ワークスペースから選択できます。

ワークスペースやチームスペース単位に個別に設定することも可能ですので、方針に応じて柔軟な管理が実現できます。

組織内またはワークスペース内で設定を一括適用する場合

  • 組織またはワークスペースのプルダウンから設定値を選択
    notion-organization-level-controls 16
  • 一括適用をクリックし、右上の変更を保存するをクリック
    ※一括適用を実施すると、配下のワークスペース・チームスペースに共通の設定が適用される
    notion-organization-level-controls 17

 

ワークスペース、チームスペース単位に個別に設定を適用する場合

  • 組織のプルダウンでワークスペース管理済みを選択
    notion-organization-level-controls 18
  • ワークスペース、チームスペースごとに設定値を選択し、右上の変更を保存するをクリック

 

データとコンプライアンス

データとコンプライアンスのメニューでは、各ワークスペースのコンテンツ検索と監査ログの情報を参照することができます。
基本的に各ワークスペースの「コンテンツ検索」と「監査ログ」メニューで表示される情報と同様のものを参照することができます。

また、監査ログでは組織レベルのイベントを新たに確認できるようになりました。
組織オーナーの追加や組織設定の変更といった組織レベルでの操作について、記録・追跡することが可能です。

組織レベルのイベントの確認方法

  • 監査ログの画面でプルダウンメニューから組織を選択→適用をクリック
    notion-organization-level-controls 14
  • 組織レベルのイベントの一部
    notion-organization-level-controls 15

 

アナリティクス

アナリティクスのメニューでは、各ワークスペースのアナリティクス情報を参照することができます。
基本的に各ワークスペースの「アナリティクス」メニューで表示される情報と同様のものを参照することができます。

notion-organization-level-controls 13

アナリティクス情報の詳細については以下の記事で紹介をしていますので、ご参考ください。

 

まとめ


Notionのエンタープライズプランでリリースされた組織レベルの管理機能を紹介しました。

組織レベルでの管理機能により、これまで各ワークスペースで個別に行っていた設定や管理作業を一元化することができ、管理者の作業負担を大幅に軽減することができます。
特に大規模な組織や複数のチームを持つ組織にとって、運用効率の大幅な改善をもたらすことが期待できますので、ぜひご活用ください。

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