はじめに ネクストモードの南です。 Notion AIの自動入力で新しくセレクト/マルチセレクトプロパティが対応しました! 本エントリでは設定や使い方のポイントについて紹介していきたいと思います。
【Notion】ネクストモードのNotion AI活用方法を公開!【Notion AI】
当エントリは『ネクストモード フルリモート業務を実現するSaaS活用&カルチャー Advent Calendar 2024』5日目のエントリです。
こんにちは、ネクストモードの南です。
ネクストモード株式会社では、設立時より基本的に全員フルリモートで働いています。
就業場所に関しての制限は特に設けてはおらず、ワーケーションや自宅以外からの業務も推奨しています。
働き方は『自由に楽しく効率よく』。社員一人ひとりが自分にマッチした働き方を見つけることができます。
今回のアドベントカレンダー企画では、そんなネクストモードの働き方=フルリモート業務を実現するためにSaaSをどのように活用しているか、
また働き方のベースとなっている『ネクストモードのカルチャー』をどのように絡めて日々業務を遂行しているかについて
メンバー個々のユースケースや実践例、想いなどを様々な切り口でご紹介します。
ネクストモードにおけるNotion AIの活用方法
ネクストモードでは設立当初からNotionを社内の情報共有やコラボレーションツールとして活用しています。
今回は私たちの会社でどのようにNotion AIを活用しているのか、実例を交えてご紹介したいと思います。
目次
Notion AIとは
本題に入る前にNotion AIについて簡単に紹介します。
Notion AIはNotionに組み込まれた生成AI機能です。
Notion上での文章作成や翻訳、ブログ執筆、アイデアのブレインストーミングや情報検索など、様々なシーンで活用することができます。
また、ユーザーが入力したデータはAIモデルの学習には使用されないので、セキュリティの面でも安心して業務で活用することができます。
Notion AIの基本的な機能
1. ライティング支援
Notion AIの基本的な機能の1つ目は、ライティング支援です。
一般的な生成AIサービスのようにチャットからAIに対して指示を与えることで、新規コンテンツの作成から既存の文章の編集や改善まで幅広くサポートします。
別のツールに切り替えることなくシームレスに生成AIを利用できるので、Notionのドキュメント機能をさらに効果的に活用することができます。
2. Q&A
2つ目はQ&Aです。
Notion AIは一般的な情報だけでなく、Notionのワークスペース内の情報を活用して、ユーザーの質問に対して回答することができます。
ユーザー固有の情報やコンテキストを理解した上で回答を作成することができるので、社内の情報検索などに役立てることができる機能となっています。
さらに、Notion AIはSlackやGoogleドライブなどの外部サービスの情報にもアクセスできるようになっており、より広い範囲での情報を有効活用することが可能です。
- 【Notion】Notion AIコネクターでSlackとNotion AIを連携する - Nextmode Blog
- 【Notion】Notion AIコネクターでGoogleドライブとNotion AIを連携する - Nextmode Blog
3. AI自動入力
3つ目はデータベースのAI自動入力です。
先に紹介した2つの使い方は「AIに指示(プロンプト)を与えて回答を得る」という形式でした。
一方、AI自動入力は「あらかじめ設定された指示に従って自動的に生成AIがアウトプットを出力する」という機能です。
設定さえしておけばデータベースの情報が追加・変更されると自動的にアウトプットが出力されるので、意識的にAIを使おうとしなくても、自然に生成AIを活用できる環境を整えることができます。
活用例の紹介
ここからはNotion AIの機能をネクストモードでどのように活用しているのか、具体的な事例を紹介します。
議事録
ネクストモードでは社内の議事録を一つのデータベースで運用しています。
社内は営業やエンジニア、バックオフィスなどいくつかの部署に分かれていますが、どの部署も同じデータベースに議事を作成し、一元管理できるようにしています。
部署間などで情報共有する際は便利なのですが、議事の内容を一から読むのはなかなか手間です。
そういった場合にAI自動入力で要約をすると非常に効果的です。
AI自動入力はデータベースのプロパティとして設定することができ、ページ内容の要約や翻訳、アクションアイテムの抽出といったAIへの指示内容を仕込むことができます。
AI自動入力のプロパティを設定しておけば、データベースのページが追加されたり更新されると、自動的にAIが指示内容に従ってプロパティに出力することができます。
ネクストモードの議事録データベースでは自動的に要約をするプロパティを設定しています。
要約プロパティを見れば、ページの内容をすべて確認しなくても概要を把握することができます。
要約の他に、ページの内容からキーワードを抽出するように指示したプロパティも設定しています。
キーワードを抽出しておくと、データベース検索でページの内容を元に検索をすることができるようになるのでおすすめです。
キーワード抽出の詳細は以下の記事をご参考ください。
ナレッジ管理
社内のナレッジ管理にもデータベースを活用しています。
サービスの仕様やよくある質問などをデータベースに蓄積し、チーム全体の共有知識として活用しています。
ナレッジ管理用のデータベースにもAI自動入力による要約やキーワード抽出のプロパティを設定しています。
さらに、こちらのデータベースではタグ(マルチセレクトプロパティ)をAIで自動的に判定するようにしています。
タグ付けやタグの管理はメンテナンスするのが面倒だったりしますが、AIに任せてしまえば手間を省くことができます。
ナレッジ管理とは非常に相性がいい機能です。設定方法は以下で紹介していますのでご参考ください。
また、ここまで紹介したようにナレッジやサポート対応の情報はNotionに蓄積しているので、Notion AIに問い合わせれば回答内容や対応履歴を簡単に見つけ出すことができます。
SlackやGoogleドライブの情報も網羅的に検索することができるので、一つ一つのサービスで情報を探す手間も省くことができます。
緊急の問い合わせなどで時間の余裕がないシーンでは非常に心強いと感じます。
社内ヘルプデスク、情報検索
社内の問い合わせ対応や情報検索においても、Notion AIは非常に強力なツールとして機能します。
社内システムの使い方や各種申請の方法など、社内に関するルールは基本的にNotion上に情報をまとめています。
個別の問い合わせはSlack上でやり取りをするケースが多いですが、Notion AIであればNotionに加えてSlackメッセージにもアクセスできるので、必要な情報を効率よく見つけることができます。
また、社内のヘルプデスクに問い合わせをする前に、各自でNotion AIに問い合わせることを推奨・ルール化しています。
Notion AIでは自然な日本語での質問に対しても適切な情報を提示できるため、チャットで人に聞いているような感覚で問題を解決することができます。
特に新しく会社にジョインしたメンバーからは、Notion AIの存在が大きな助けになっているという声をよく耳にします。
チャットや対面での質問は、質問する側もされる側も負担を感じてしまうケースがあると思います。
Notion AIを活用して自己解決できる環境を整えることで、快適に仕事ができる環境づくりに貢献していると感じます。
公開情報、ドキュメント作成
公開情報やドキュメントの作成にもNotion AIを活用しています。
例えば以下はネクストモードの公式サイトで公開しているNotionサービスの紹介ページです。
この紹介ページはNoitonページ上でアイディアを議論し、完成後のイメージをまとめていきました。
Notion AIも最大限活用しており、文章の校正や改善はもちろんですが、特にアイディア出しや議論が必要なシーンで大きな効果を発揮しています。
キャッチコピーやフレーズなどいろんなアイデアが欲しい場面では、生成AIの活用は効果的です。
さらに、Notion AIであれば生成された内容をNotionページ上に直接出力できるため、複数メンバーで議論をしながらアイディアをまとめることもスムーズにできます。
お知らせやセミナーなどの公開情報を作成する際も、Notionページ上でNotion AIを活用するシーンが多いです。
このような社外向けのドキュメントは複数のメンバーでレビューを重ねることが一般的ですが、チームメンバーと共有しながらスムーズに生成AI機能を活用できる点はNotion AIの強みです。
Notionのコラボレーションツールという特性の面からも、Notion AIは非常に相性が良い機能だと感じます。
ブログ
ネクストモードでは「OPENであること」をモットーに、技術情報やノウハウを積極的にブログで公開しています。
ブログを執筆していると文章に行き詰まったりネタに困ることがありますが、そのような事態を防ぐため、データベースを活用してブログの執筆状況やネタのアイデアをチーム内で共有しています。
ブログの下書きはページ内に記載するようにしているので、執筆状況を確認したり周りからのアドバイスを受けることも手軽にできます。
もちろんNotion AIも活用しており、ブログの構成案の提示や文書の改善など、執筆作業の効率化に貢献しています。
ドキュメントを書いていて行き詰まると作業効率が下がりますが、Notion AIの導入後はそのような場面が減り、スムーズな執筆が可能になったと感じます。
また、執筆のアドバイスにもAI自動入力を活用しています。
以下のようにブログの下書きに対してNotion AIからアドバイスを受けたり、応援メッセージをもらえるようにしています。
このプロパティでは以下のようにプロンプトでキャラクターを指定しており、ユーモアのあるメッセージが出力されるようにしています。
メンバーの多くが楽しく仕事ができるように工夫をしていますが、このような遊び心のあるNotion AIの使い方もネクストモードのカルチャーを表していると感じます。
社内にNotion AIを広めるコツ
最後にNotion AIの利用を社内に広めるコツも紹介します。
Notion AIはNotionとの親和性が高く、インターフェースも使いやすいので、基本的な使い方さえわかれば日常的に活用できる機能となっています。
ただ、最初は生成AIの利用自体にハードルを感じてしまうケースもあります。
そこで、ネクストモードではNotion AI(生成AI)を初めて使う方でも気軽に利用できる環境づくりに継続的に取り組んでいます。
新規メンバー向けのレクチャー会を開催したり、使い方のページをまとめるといったことをすると効果的です。
- Notion AIの使い方をまとめたページ
また、Notion AIはアップデートも頻繁にあるので、新しい機能の使い方についても定期的に社内にシェアをしています。
ネクストモードでは最新情報のブログも発信していますので、こうした記事を共有するだけでも効果的だと思います。ぜひご活用ください。
まとめ
今回のエントリでは、ネクストモードにおけるNotion AIの活用方法についてご紹介しました。
Notionはドキュメント機能やナレッジベース、コラボレーションツールといった多彩な特性を持つツールです。
Notion AIはこれらの特性と非常に相性が良く、Notionの効果的な活用をさらに後押しできることを、本記事でご紹介できたと思います。
また、Notion AIは既存のNotionユーザーだけでなく、生成AI導入を検討している企業にも最適な選択肢です。
Notion AIの強みは、日常的に使用するNotionに組み込まれていることと、直感的なインターフェースにあります。
さらに、データベースのAI自動入力などを活用すれば、生成AIの利用に慣れていないメンバーでも自然とその効果を実感できる環境を整えることができます。
組織全体での生成AI導入を考える場合、Notion AIは非常に魅力的な選択肢となると思います。
明日6日目ははんさんによるエントリとなります。引き続きお楽しみください!
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