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ベトナム・ワーケーションの舞台裏:旅する社長の働き方

ワインをこよなく愛する里見です。今年は、韓国、イタリア、アメリカ等、様々な場所で働いていますが、今回はベトナムに来ています。ベトナムのワーケーションは、24泊。そのうち21泊をサパで過ごします。どんなタイムスケジュールで働いているのか、持ち物は何か、旅する社長の働き方を紹介します。

今回のワーケーション先

ハノイからバスで6時間ほど北上したラオカイ省にサパ(Thị xã Sa Pa / 市社沙垻)はあります。モン族やザオ族などの少数民族が暮らす場所で、段々畑が連なる峡谷の景観が素晴らしいエリアです。歴史的には、低地に住むベトナム人は標高1600mというベトナムで最も標高の高いこの地を占領しておらず、1900年前後まで地図にも載らなかったようです。その後、サパはベトナムがフランス領であった時代に避暑地として開発されます。中心部こそ栄えてますが、すこし離れると伝統的な暮らしが残っていて、熱帯植物のジャングルに包まれます。

ベトナム54民族のうちの1民族、黒モン族による宿

ベトナム54民族のうちの1民族、黒モン族による宿

いつか大自然の中で働いてみたいという思いは、今回の黒モン族のホームステイで叶いました。

インターネットの環境は大丈夫なのかとよく聞かれますが、前回来たときに確認済みで、とても快適です。WEB会議で途切れたことはなく、YouTubeも普通に見られます。最近のアジアは日本と変わらないネット環境がある感じです。最新のSpeedtest Global Indexによれば、ベトナムの携帯電話のダウンロードは日本と同じぐらいのスピードです。「アジアはインターネットが遅い」というのは一昔前の話で、むしろ、香港、中国、等と比べて日本のインターネットの遅さが際立っています。Internet

https://www.speedtest.net/global-index

また、ベトナムは食文化が豊かで、世界的に有名な料理も多くあります。仕事の合間に、現地の美味しい食事を楽しんでいます。

朝ごはん

ジャングルの中で朝ごはん

朝ごはん2

パンケーキと珈琲

ワーケーションの時間割

ワーケーション中、平日の時間割はこんな感じです。業務時間中は、普段と変わらず打ち合わせが多いですが、目の前の景色がヤバいです。川のせせらぎの音に癒されながら、打合せをしています。日本時間とは2時間の時差なので、すこし早く起きて、すこし早く寝るようにしています。

今回は長いワーケーションであるため、念のためにノートPCを2台持って来ました。万が一故障しても業務が続けられるようにしています。

04:00 起床

04:10 シャワー、朝食

04:50 腕立て伏せ

05:00 Slackチェック、SNSチェック、等

07:00 午前業務開始 日本時間 09:00

10:00 ランチ 日本時間 12:00

11:00 午後業務開始

16:00 業務終了 日本時間 18:00

16:00 部屋の片付け

16:30 散歩 or トレッキング

18:00 Slackチェック、資料作成、等

18:30 夕食

19:30 読書、Slackチェック

21:30 就寝

朝食を食べながら仕事

朝食を食べながら仕事

日本から持っていって良かったもの

夜の食事は郷土料理を他の宿泊者と囲みます。国籍は様々で、イギリス、オーストラリア、スロバキア、ポーランド、ベルギー、スペイン、アルゼンチン、等で、英語が共通語です。ネイティブの英語のほうが聞きにくく、第二外国語の人の英語は聞きやすかったです。ちなみに、この旅で日本人には1回しか会いませんでした。

黒モン族の郷土料理

黒モン族の郷土料理

ベトナム料理は安くて美味しいのですが、たまには日本食が食べたくなります。ケトルを持っていって、お湯だけで作れるものを持ってきました。特に、以下のアマノフーズは美味しかったです。

  • とろっと卵の親子煮
  • ビーフシチュー
  • チーズリゾット
  • ナスのお味噌汁

また、ベトナム珈琲は独特の味で、1週間ぐらいで馴れてくるのですが、日本からいくつか珈琲を持っていって交互に飲んでました。

最後は虫対策。大自然の中だと、どうしても虫が多いです。特に蚊が多く、今回はAmazonで電気蚊取り器を買って持っていきました。それでも少し刺されたので、効果があったのかわかりませんが、たくさんの蚊が電熱線に捕捉されてました。最低限、虫よけスプレーは必要だと思いました。

蚊取り線香

2000円ぐらいで買った電気蚊取り器

休日の時間割

休日はゆっくり起きて、ゆっくり寝てます。平日はどうしてもPCに向かっていることが多いので、休日に運動することが多いです。緑豊かなサパには素晴らしい山々があり、モン族が整備した登山道が網の目のように張り巡らされています。Googleマップにはない道を見付けては里山に登っています。段々畑の中、道が何処に繋がっているのか、徐々にわかってくるようになりました。トレランシューズで来ているので、ランニングをすることもあります。

休日の過ごし方

とにかく動物がたくさん居るところで、道路の真ん中に牛や山羊が鎮座しています。バッファロー、牛、鶏、鴨、犬、豚、様々な生き物を見ることができます。人に慣れていて、かなり近づいても逃げないことが多いです。しかし、大型動物はやはり怖いので、後ろ足で蹴られないように、そっと通り過ぎます。

子山羊を守るように、親山羊たちが囲んでいる

子山羊を守るように、親山羊たちが囲んでいます

かなり近づいても逃げなかった鳥

かなり近づいても逃げなかった鳥

バッファローは立派な角があるので少し怖いです

バッファローは立派な角があるので少し怖いです

竹で作られた鳥籠

竹で作られた鳥籠

休日はすこしのんびり起きてます。本当はもっと寝ていたいのですが、近所の鶏が鳴きまくるので、耳栓をしていても起きてしまいます。すっかり目覚まし時計です。夜ももっと起きていたいのですが、音が筒抜けの木造宿は、10:00の消灯で寝静まります。歯磨きをしたり片づけたり、30分だけゴソゴソして就寝してます。

05:30 起床

05:40 シャワー、珈琲

06:10 腕立て伏せ

06:20 Slackチェック等

07:00 朝食、SNSチェック等

08:00 トレッキング or 観光

12:00 ランチ

13:00 トレッキング or 観光

15:00 昼寝

16:00 読書

17:30 Slackチェック、部屋の片づけ、等

18:30 夕食

19:30 ブログ、Slackチェック

22:30 就寝

社長という立場上、Slackは電波の繋がるところにいる限り、できるだけチェックしています。Slackが生活の一部です。

なぜベトナムでのワーケーションなのか

①ビジネスの観点

オフショア開発を考えると、中国やインドは人件費が高騰しているため、ベトナムが良いのではないかと考えました。ベトナムはかつてアメリカと戦争していて、中国とも中越戦争(第三次インドシナ戦争)をしていて、関係が良好ではないです。その為、優秀な人材が他のアジアの国と比べてアメリカや中国に流れにくい印象があります。また、平均年齢がとても若く、エネルギッシュです。

②ビジネス以外の観点

2023年8月15日から、ベトナムの滞在期間が45日以内の場合、入国時に残存有効期間が6ヶ月以上ある日本国籍のパスポートを所有するものは入国ビザ(査証)が免除されました。前回の滞在は2023年6月だったので15日以内しか滞在できませんでしたが、45日に延長されたことで、長期間のベトナム滞在が可能となりました。

学生時代から旅に憧れがあり、お金があれば旅をしながら暮らしたいと思ってました。社会人になり、住む場所に縛られるのが当たりで、旅をしながら働くなんて、自分にはできないと諦めてました。旅だけでなく、働き方についていろんなことを諦めていた気がします。

しかし、ネクストモードを作るときに、そもそもオフィスも要らないし、好きなところで働けばいいのではないかと思って、そんな仕組みをクラウドで作ってきました。いまでは、NetskopeやOktaのお陰で世界中どこでも快適に働くことができます。

日本からサパへの行き方

Vietjet Airのフライトであれば、4万円前後で行くことができます。6時間のフライトはそこそこ長いので、機内で快適に過ごすグッズは準備しておきたいところです(マスク、Kindle、等)。また、今回はLCCにありがちな出発遅延がありましたが、巻き返して予定よりも早く到着しました。

飛行機の写真

成田からハノイまで1日2便飛んでいるVietjet Air

空港からはバスで5時間ほど。複数のバスがでていますが、Ecosapa LimousineであればFacebookでのやりとりで予約ができます。空港に到着後、ドライバーと電話で英語でピックアップ場所のやり取りする必要がある場合があるので、SIMカード準備しておきたいところです。サパではホテルの目の前まで連れて行ってくれます。

バス移動の途中で、トイレ休憩を兼ねてサービスエリアに止まってくれます。トイレが有料だったので、小銭を用意しておくといいです。観光化されていて、特に買いたいお土産はなかったです。ベトナム珈琲が飲めるので、ここでエッグ珈琲を飲むのも良いかもしれません。

多くのバスが停車していたサービスエリア

多くのバスが停車していたサービスエリア

SIMフリースマホがあれば、携帯電話は比較的安く使えます。SIMカードとして安いのがVietnamobileで、日本でも20日使えるSIMがAmazonで600円前後で買えます。ただ、サパの郊外を含めて中心部を離れると電波が繋がらないことが多いです。サパの郊外に泊まるようであれば、最大手のViettel SIM、2番手のVinaphone SIMなどを空港で購入するのがオススメです。eSIMの場合も、ViettelかVinaphoneを利用しているサービスかを確認すると良いと思います。

最後に

ベトナムでのワーケーションは、Notion、Asana、GoogleWorkspaceといったクラウド・サービスが支えています。クラウド・サービスを利用することで、仕事のデータやファイルをオンライン上で共有・管理することができます。これにより、場所に縛られないで仕事をすることができます。

さらに、クラウドを活用することでチーム内のコミュニケーションもスムーズになります。Slack等のチャットツールやNotion等のWikiを活用することで、リアルタイムでの情報共有や意思決定が可能となります。

また、NetskopeやOktaを活用することで、セキュリティ面のリスクも軽減することができます。データのバックアップやセキュリティ対策をクラウド上で行うことで、情報漏洩やデータの消失などのリスクを低減することができます。万が一パソコンが盗まれても、全てのクラウド・サービスをOktaでログインしていれば、Oktaのアカウントさえ凍結すれば会社情報にアクセスすることはできません。

これからも、いろんな場所で働いて、「クラウドであたらしい働き方を」広めていきたいと思います。

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