日本酒をこよなく愛する里見です。2020年に会社を作ってからというもの、年間100日以上ワーケーションをしています。...
成田空港でランニング 〜旅の始まりは汗とともに〜
日本酒をこよなく愛する里見です。2020年に会社を作ってからというもの、年間100日以上ワーケーションをしています。
「旅をしながら働けるなんて、羨ましい」とよく言われますが、実態はWi-Fiを求めてさまよい歩き、ホテルのデスクで深夜までPCを叩く日々。とはいえ、美味しい酒と新しい景色に出会えるのは最高です。
1. 旅の始まりに選んだのは、走ること
今回の旅の目的地はアメリカ。とはいえ、長時間のフライトは体がバキバキになるので、その前に成田空港周辺でランニングをすることにしました。飛行機に乗る前にしっかり体を動かしておけば、機内では心地よい疲労感とともに爆睡できるはず。さらに、空港の周りを走る機会なんて滅多にないので、ちょっとした冒険気分も味わえます。

朝の成田は思ったよりも肌寒く、ひんやりとした空気が眠気を吹き飛ばしてくれます。遠くから聞こえてくるジェットエンジンの音が、これから始まる旅を予感させてワクワク感が増してくる。
荷物は空港内の「ナインアワーズ」に預けました。ここはカプセルホテルですが、ランナーに優しくシャワーのみの利用が1,000円で可能。走った後に汗を流せると分かっているだけで、心に余裕が生まれますね。
荷物は空港内の「ナインアワーズ」に預けました。ここはカプセルホテルですが、ランナーに優しくシャワーのみの利用が1,000円で可能。走った後に汗を流せると分かっているだけで、心に余裕が生まれますね。

では、いざ出発!
2. さくらの山公園へのランニングコース
今回の目的地は、成田空港の北側にある「さくらの山公園」。往復7kmほどのコースで、飛行機を間近で見ながら走れるという、なかなかレアな体験ができます。
空港を走っていると、警察車両や警備員が多いことに気が付きます。もちろん、ランニングをしているだけなので、なんのお咎めもないです。気持ちよく挨拶をして、通り抜けます。

第2ターミナルから第3ターミナルまでは、トラックレーンのような遊歩道を走ります。ここを走っている人はあまりいませんが、気にせず通り抜けましょう。

空港周辺の道路は大型バスやタクシーの往来が激しく、走るには少し注意が必要。できるだけ歩道を選びつつ、ペースを整えながら進みます。
空港を出ると、すぐに神社があります。桜に包まれた鳥居は、どこか幻想的でした。

走り始めて数分、突然ゴォォォンという轟音が響き、顔を上げると目の前に巨大な機体が! 空へと舞い上がる飛行機を間近で見ると、その迫力に圧倒されます。エンジンの振動が体に伝わってくるような感覚で、一瞬、ランニング中であることを忘れそうになりました。

成田は田畑や緑が多く、空港周辺を走っていても「都会の喧騒」というよりは、のどかな風景が広がっています。途中、菜の花が一面に咲いている畑を通りかかり、春の訪れを感じさせる黄色い絨毯が目を楽しませてくれました。心地よい春風が頬をなで、自然とペースも上がります。
時折咲く桜を見ながら、のんびりと走っていると、あっという間にさくらの山公園に到着。

ちょうど午前中の太陽が滑走路を照らし、青空と飛行機、そして満開の桜が絶妙なコントラストを作り出していました。

公園にはすでにカメラを構えた航空ファンたちがスタンバイしており、「おおっ!」という歓声が上がるたびに、飛行機が空へと舞い上がっていきます。

この公園には、飛行機の中古パーツやグッズを販売する「フライトショップ・チャーリィズ」があり、コックピットのスイッチ類や機体の一部など、マニアにはたまらないアイテムが揃っています。意外と知られていない穴場スポットなので、飛行機好きならぜひ立ち寄ってみてほしいですね。
3. 成田空港の意外な一面
しばらく公園で飛行機を眺めた後、来た道を戻ります。帰りは交通量の少ない道を選んだため、行きよりもリラックスして走ることができました。

行き交う飛行機の姿を眺めながらのランニングは、旅の気分を盛り上げてくれます。
第3ターミナルに到着したところで水分補給。オレンジジュースを絞ってくれる機械があって、助かります。

ところで、成田空港には意外な穴場スポットがあるのをご存知でしょうか? それは「展望デッキ」。
第1ターミナルの展望デッキは、滑走路が一望できる絶景ポイント。しかも入場無料! 飛行機の離着陸を間近で見られるその迫力は、「お金払わなくていいの?」と思うほど。飛行機が好きな人はもちろん、「空港に来たけど飛行機には乗らない」という人にもおすすめの場所です。
また、成田空港は世界で最も長い滑走路を持つ空港のひとつで、A滑走路はなんと4,000m。三里塚さくらの丘はA滑走路のすぐそばにあり、「ナインアワーズ」から往復15kmほどの距離。長距離ランニングをしたい方にはピッタリのコースですね。
4. フライト前のシャワーと、ランニングの効果
ランニングを終えて、再び「ナインアワーズ」へ。預けていた鍵を交換し、さっそくシャワーを浴びます。

冷水と温水を交互に浴びながら火照った体をクールダウン。シャワールームには玉の肌石鹸のシャンプーが置いてあり、爽やかな香りに包まれます。走った後のシャワーって、どうしてこんなに気持ちいいんでしょうか。水滴が肌を流れ落ちるたびに、ランニングで溜まった疲れも一緒に洗い流されていくような気がします。
フライト前にランニングをしておくと、ストレス解消だけでなく、自律神経も整うと言われています。そして何より、適度な疲労感があると機内でぐっすり眠れる。時差ボケ対策としても、運動は意外と有効なのです。
最後に
すっきりした気分で搭乗ゲートへ向かいます。飛行機に乗る前からこれだけ充実した時間を過ごせるとは思いませんでした。「旅の始まりにランニング」、ちょっと変わった習慣ですが、意外とクセになるかもしれません。
さて、アメリカでの旅も思い切り楽しんできます!