【Oktane26】焦点は「AIエージェントの保護と統制」へ|Oktane セッション情報から読み解く見どころと新機能予想
はじめに
こんにちは、ネクストモードのゆきなわです。
Okta の年次最大のカンファレンス Oktane 2026 が、9月22日〜24日(現地時間)の3日間、米国ラスベガスの CAESARS FORUM にて開催されます。今年もネクストモードのメンバーが現地参加します!
本記事では、開幕に先駆けて公開された公式情報をもとに、今年の主要テーマやセッションの傾向、筆者が特に注目しているセッション、そして気になる新機能の予想をお届けします。
⚠️ 本記事は2026年9月8日時点の公開情報に基づいています。セッション内容や発表機能、提供時期などは変更される場合があります。新機能に関する予想は筆者の見解によるものであり、将来の実装を保証するものではありません。最新情報は公式サイトおよび公式ドキュメントをご確認ください。
Oktane 2026 のテーマは AI エージェントのセキュリティ
昨年の Oktane 2025 では、"AI security is identity security" というテーマが掲げられました。アイデンティティやアクセス権を適切に管理・制御することこそが、AI の安全性を担保する基盤であるというメッセージです。
今回の Oktane 2026 においても、引き続きAI セキュリティが中核のテーマとなっています。公式サイトでは、次のメッセージが力強く打ち出されています。
Agents change everything. See how Okta secures AI.
昨年の文脈を踏まえると、今年最大の焦点は 「AI エージェントをいかに実効性をもって保護・統制(ガバナンス)するか」 という点にあります。人に代わって各種アプリケーションやデータソースを自律的に操作するエージェントに対し、「誰の権限を委任され、何を、どこまで実行できるのか」を厳密に制御・管理する仕組みに大きな注目が集まっています。
過去のテーマ変遷については、弊社記事「【Oktane25】Oktaneテーマの変遷に思いを馳せる」でも詳しく振り返っていますので、あわせてご覧ください。
セッションの傾向:AI の実運用とアイデンティティ保護
2026年9月8日時点で公開されている106件のセッション一覧を Topic タグ別に集計したところ、「AI Agents」と「Identity Security」が各56件で同率最多となりました。上位6トピックは以下の通りです。
| Topic タグ(公式表記) | 該当件数 |
|---|---|
| AI Agents | 56件 |
| Identity Security | 56件 |
| Access Management | 49件 |
| Authentication | 47件 |
| Securing Non-Human Identities | 40件 |
| Authorization | 37件 |
※複数タグが付与されたセッションの重複集計を含みます。タグ未設定のセッションは18件あり、総数には同内容の別枠・待機枠やネットワーキング枠も含まれています(公式カタログ全体のセッション総数とは一致しない場合がある点、ご注意ください)。
各セッションの概要(アブストラクト)を確認すると、権限の委任、最小特権の原則、継続的なモニタリングなど、「AI をいかに安全に本番環境で運用するか」という実践的なアプローチが目立ちます。さらに、パスワードレス認証やゼロトラストアーキテクチャの大規模導入事例に関するセッションも充実しており、日々の Okta 運用に直結するベストプラクティスを多く持ち帰ることができるのではないかと期待しています。
なお、今回の事前調査にあたっては、公開されたセッション情報を Notion のデータベースに集約し、ダッシュボードビューを活用してトピック別の件数を自動集計・可視化しました(下図)。

図:Notion のダッシュボードから取得した「トピック別セッション数」のスクリーンショット
情報のストック・更新からグラフによる全体俯瞰までをワンストップで行えるため、注力分野の把握や参加スケジュールの検討に役立っています。
ダッシュボードビューの活用法については、弊社記事「【Notion】新機能のダッシュボードビューについて使い方を解説します」でも解説しているので、ぜひご参照ください。
個人的に注目している4セッション
ネクストモードでは、Okta for AI Agents の導入支援に注力しており、ブログでも機能の全体像や最新アップデートをいち早く発信しています。全体像を解説した以前の記事でも、Okta が目指すビジョンを次のように整理しました。
人間向けに整備してきた認証・認可・ガバナンスの仕組みを、AI エージェントにも同様に適用することを目指しています。
こうした取り組みをお客様への導入・運用支援へ還元すべく、「AI エージェントのロードマップ」と「エンタープライズにおける認証・セキュリティの実践知」という2つの軸から、特に筆者が注目している4つのセッションをピックアップしました。
| セッション | 注目する理由・セッションで実際に確認したいこと |
|---|---|
| Okta’s AI roadmap: What's next in AI agent security | AI エージェントの導入計画には、現行機能と今後の拡張を区別することが重要。検出・登録・保護・ガバナンスの対応範囲と今後の提供計画を確認したい。 |
| Governing AI agents at runtime with Agent Gateway | エージェントの過剰なアクセスを防ぐには、ツール呼び出し時の権限・ポリシー制御が特に重要。エージェントと利用者の検証方法、最小権限の適用、接続方式、監査ログの取得範囲と本機能の一般提供時期を確認したい。 |
| From MFA to CAE: Orchestrating a modern Zero Trust architecture | 認証後に変化するリスクへの対応は、セッション侵害対策の重要な論点になっている。Identity Threat Protection(ITP) 具体的な活用事例を通し、継続的アクセス評価(CAE)の判断条件と、検知後の対応フローについて知見を得たい。 |
| FastPass at scale: How WPP deployed to 100K+ users | 大規模なパスワードレス化では、フィッシング耐性と利便性の両立が課題。10万人規模の Okta FastPass 展開事例から、段階的な移行、端末対応、利用者の定着を支える施策など、導入に関する知見を得たい。 |
新機能の予想:既存基盤の拡充に注目
Okta for AI Agents は2026年4月に一般提供が開始されています。そのため、今年は初期コンセプトの発表から一歩進み、実用的な機能の拡充やエコシステム連携の広がりに期待が集まっている状況です。
現時点で確認できている公開情報と、そこから推測される今回の予想を整理しました。
| 注目領域 | 確認できた公開情報・提供状況 | 今回の予想 |
|---|---|---|
| 実行時のアクセス制御 | Agent Gateway に関するセッションが予定。弊社の7月のアップデート記事でも、実行時のユーザー検証やポリシー制御を紹介 | 対応プロトコルやフレームワークの拡充、および本番環境への導入・運用に向けたベストプラクティスが提示 |
| アプリ間の権限委任 | Cross App Access(XAA)の設定機能は公式ヘルプ上で早期アクセス(Early Access:EA)と記載。専用セッションも予定 | Model Context Protocol(MCP)を活用した接続連携や、対応するエンタープライズ SaaS の拡充 |
| ガバナンスと保護の連携 | Okta Platform Keynote の概要にて、AI エージェントに対する保護・ガバナンス・特権アクセスの統合に言及 | アイデンティティガバナンス(OIG)や特権アクセス(PAM)と連動した、一貫性のあるライフサイクル管理機能の強化 |
※各追加機能のステータスや提供時期(ロードマップ)は、現時点の公開情報では確定していません。現地の基調講演やロードマップセッションで得られた情報を元に、最新状況を整理してお伝えする予定です。
おわりに
今年の Oktane 2026 は、単に AI を使うフェーズから、AI エージェントをエンタープライズでいかに安全に使いこなすかへと舵を切るための貴重な知見が得られるイベントになりそうです。
ネクストモードの現地参加メンバーが、キーノートの速報やセッションでの学び、そして熱気あふれる現地の雰囲気を随時お届けしていきます。現地からの最新レポートに、ぜひご期待ください!
Okta に関するお問い合わせ
ネクストモードでは、AI エージェントのセキュリティ対策を含む Okta の包括的なご支援を行っております。Okta に関するご相談は、ネクストモードまでお気軽にお問い合わせください。