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ゲストハウスワーケーションのすゝめ

はじめに

2022年6月5日から6月12日まで沖縄県石垣市にて長期ワーケーションを実施しました。ネクストモードではワーケーションを推奨しており、複数名での施設利用にちょっとした補助もでるような制度もあります。というか、代表の里見が社長でありながら年間150日程度ワーケーションをしており、ほぼ旅人として業務をしている状況です。 今回は、家庭の状況的にも長期外出が可能なタイミングがあり、勢いで里見のワーケーションを視察ついでに参加することにしました。

今回滞在した施設はゲストハウス「ゆんテラス」。ゲストハウスという宿泊施設の形態を何も知らない私でしたが、先に滞在している里見に言われるがまま、予約をしました。 結果、ゲストハウスでのワーケーションが最高だと感じたので今回記しておきます。

ワーケーションをした石垣島の地図

どこにいったのか

今回の旅の目的地は、沖縄県石垣市。八重山諸島の中心地となりますが、場所はほぼ台湾。成田空港から約3時間半かかる南国の島です。

私にとっては、全く縁もゆかりもない土地。沖縄は、本島に大学生の頃にちらっと行ったことがあるレベルです。そんな南国情弱な私は、あれもこれもと荷物をパンパンに詰め込んで石垣の地に降り立ちました。

 

なにをしたのか

「石垣島でワーケーションなんて最高じゃん」って言われますが。まあ、最高なんですが、日中はずっと仕事です。 ネクストモードはフルリモートでの業務を設立時より行っており、私のスケジュールはだいたい毎日朝から夕方までリモート会議で埋まっています。そのため、正直業務内容はどこでも同じです。家でも、石垣でも。背景がちょっと違う程度でその他は何も変わりません。お客様との打ち合わせでもおそらく私が石垣島にいるとは思っていないでしょう。 そんな感じで、基本的に日中の昼は共有スペースでリモートワークグッズを多いに広げて、通常業務をこなしました。

でも、南国ならではの心地よい空気や、突然のスコールの音、ゲストが作る料理の匂いなど、明らかに日常とはかけ離れた刺激が常にあり、マンネリ化した自宅でのリモートワークとは別世界での業務となりました。 正直、家のリモートワーク環境は2年かけて超快適な状況となり、仕事の生産性は間違いなく自宅が上回ります。 それでも、絶対にこの環境は経験したほうがいいと思いました。

石垣島でワーケーションを実施した宿泊施設

何があったのか

価値観の違ういろんな人を知る

ゲストハウスでは様々なゲストで共同生活を行います。私が宿泊した部屋はドミトリータイプで、ひと部屋に6人が二段ベッドで過ごします。 トイレやシャワーも共同、食事も共同のキッチンをみんなで譲りながら使用します。 会社設立以来、自宅でのリモートワーク中心であった私は、基本は自宅に一人。全く真逆の生活環境に飛び込み、最初はかなり慣れないまま、こなさなければならない仕事をしていました。人に気を使いながらの生活を余儀なくされるわけで、自宅リモートワーカーとしてはある意味ストレスのかかる環境かもしれません。

しかし、夜になると私が仕事をしている共有テーブルにお酒が並び、間違いなく仕事が終わらずPCを広げている私が邪魔者になります。間違いなく、場違いなのは私で、仕事がまだ終わっていないとか関係ありません。人見知りでお酒の弱い私も、そのテーブルにいると、様々な背景のゲストとの話に夢中になり、仕事どころではなくなりました。

  • 海外ビジネスの企画をしている2名の若者
  • ダイビングに魅了され、各地でバイトをしながら海に潜り続ける女性
  • ITから農業に転身し、日常の疲れを取るために長期一人旅をしている男性
  • 自然を満喫するために八重山諸島を旅するインフルエンサー
  • 大きなバックパックを背負い、各地を旅するヨガ講師

ここであげただけでも個性豊かな人々と、一緒に食卓を囲み、共同生活をします。当然生活サイクルも年齢も異なりますが、それでも個々人が生活をしていきます。

一つ確かなことは、そこにいる全員は、他人です。異なる価値観を持つ他人同士が共同生活をし、私はいつもと同じ業務をする。誰も邪魔しないし、干渉をしない。でもみんなで生活をする。そんな状況を1週間続けることで仕事中の雑音が快適なものとなり、夜の交流も楽しくなりました。

出会いと別れの連続

長期滞在するゲストもいれば、1泊でチェックアウトする人もいる。社交的に話すゲストもいれば、あまり輪には入らないゲストもいる。様々なゲストとの別れは感慨深いものがあり、別れを惜しみます。しかし間髪入れず新しいゲストが玄関をくぐり、また交流が生まれる。目まぐるしく動く出会いと別れの感覚は、これまで経験したことがなく、ましてや在宅勤務では得られることができない経験でした。

信頼と警戒の間

共同生活をするなかで、そこにいるのは、家族でも職場の同僚でもなく、たまたま出会った他人同士。鍵がかかる部屋もなく、お互いの距離感もままならぬままの生活では、警戒をしなければならないのかもしれないと思う瞬間もあります。もちろん全て自己責任であり、他のゲストとのコミュニケーションをとりながら、距離感を見定め、生活をしていく必要があります。この信頼と警戒の間に身を置かれることは、人との関係性や性善説・性悪説を考えさせるものがありました。

ワーケーション宿泊場所のベッド

自由の再注目

様々なゲストとの交流では、自分の価値観や仕事内容、そして日常での生活を考えるきっかけにもなりました。フルリモートワークで1週間石垣島でワーケーションができる自由な職場であると思っていた自分も、この場所では、仕事に縛られていて自由を失った中年に見えるはずです。それでも、この自由なワーケーションを維持するためには、今の業務を精一杯こなし、成果を出す必要がある。 自由とはなにか、そして自由な働き方とはなにか。そして自由に伴う責任とはなにか。答えは出ないですが、永遠のテーマがそこにある気がしました。

良かった点

出会いない人と出会える

通常の業務では間違いなく出会えない人たちと出会い、交流することで、業界や自らの価値観・先入観がなんて狭いものなのかを実感しました。 そこにあるのはあまりにもリアルに、充実した生活をしているゲストとの交流があります。年齢も職業もバックグラウンドも違う個人が、互いにそれぞれの価値観を持ち、互いに知り合うことは今後の生活や仕事でも間違いなく生きてくることであると感じました。 自分の当たり前ほど、人の当たり前ではないことがはっきりします。

自分がどう見られているかの再発見

このゲストハウスで日中仕事をしてると、別に東京と変わらず、忙しいわけです。日中は、ずっとミーティングしているし、空いている時間もやらなきゃいけない作業が多く、ずっとPCとにらめっこです。でも他のゲストはそんな人ばかりではありません。なんせ、石垣島ですから、ゆったりと時間をすごしている人のほうがマジョリティです。

数日たち、他のゲストとも仲良く慣れたあと、夜みんなで飲んでいるとこんなことをいわれました。

「仕事に集中しすぎで怖くて話しかけられなかったっすよ」

自分としては、全くそんな空気を出していないと思っていても、仕事中の自分って、怖いんだな。こんなこと、一人で在宅勤務をしていると全く気づかない感覚であり、もっと余裕をもっていないとダメだなーと思いました。

マンネリ化した毎日へのデトックス

毎日自宅でのリモートワークでは、日々の違いが見つけづらくなります。毎日、別々の人と別々のことを議論し、別々の業務が行われます。しかしそれは、すべてディスプレイの中で。

はじめは新鮮に感じていた在宅勤務も、今や気づいたら昼になってるし、気づいたら窓の外が暗くなっている。そして1日が終わっていく、そんな感覚をもっていました。

このワーケーションでは、日中の業務は同じでも、一日一日がくっきりと輪郭を持ち、意欲的な毎日を過ごすことができました。 朝からみんなでヨガをして、午前中はテレビ会議をし、昼は八重山そばを食べ、午後は全社員ミーティングの資料を作成し、夕方時間ができればランニングをし、スキマ時間で営業状況をまとめ、夜はテラスでゲストと交流をする。 暑すぎて扇風機を全開にすればWEB会議でうるさいと言われ、突然のスコールで洗濯物を取り込みながら仕事をする。こんな生活、家にいると想像すらできず、非日常が全力で迫ってくる感覚でした。

注意点

ワークの質は必ず落ちる

冒頭にも記載しましたが、仕事の効率は、自宅やオフィスよりも落ちると思います。その理由は、モニターの大きさや、椅子の快適さなどの物理要因がほとんどです。また、他のゲストもそこで生活しており、集中できる環境ではありません。それは当たり前で、仕事を前提とする施設ではなく、あくまでも宿泊施設であるためです。しかしそれを上回る経験があることは前述の通りです。

こいつ遊んでやがるな、と思われないために

「石垣島でのワーケーション」なんて、100人中99人が、「こいつ遊んでやがるな」と思うと思います。私も思います。それでも自由を得るためには、成果やアウトプットを出す必要がありますし、責任が伴うものです。ワークの質は落ちると言いましたが、それをカバーするほどの工夫やアウトプットを意識した業務を行う必要があると思いました。ワーケーションの醍醐味もそこにあると思いますし、現に、ワーケーションをし続けている社長の会社は今のところ成長しております。

ワーケーション日数と売上の推移

さいごに

このように、新しい発見や出会いがあったワーケーションですが、まとめとしては以下です。

  • 特に身軽な若手が経験してほしい。
  • リモートワークの人にこそ、経験してほしい
  • 自分に合わなければ行かなければいいけど、経験はしてほしい

まずは飛び込んでみることって大切だな!って感じです!