【Notion】社内ナレッジのすべてをコンテキストに:ネクストモードのオープンなカルチャーが支える Notion AI 活用法
はじめに
こんにちは、ネクストモードのゆきなわです。
ネクストモードでは Notion AI を日常的に業務で活用しています。使い込むほど、Notion AI の真価はコンテキストとして渡せる情報源の広さにあると感じるようになりました。そのコンテキストの広さを支えているのが、情報をオープンに共有するネクストモードのカルチャーです。
先日公開の弊社よねによる記事では、Notion AI を使い続ける理由のひとつとして、AI に毎回説明しなくても Notion にある情報をもとに「今ある文脈の続きを相談できる」ことを紹介しています。
本記事では、その「文脈」にあたるコンテキストに焦点を当て、ネクストモードで Notion AI がどのような情報を参照し、日々の業務でどのように活用しているのかについて、環境づくりの考え方と活用シーンを中心にご紹介します。
ネクストモードで Notion AI が参照できるコンテキスト
ネクストモードは、業務ごとに SaaS を選定し、徹底して使いこなす SaaS 活用を実践しています。その中で Notion は、社内のナレッジと会議の記録を集約しながら、各ツールの情報をつなぐハブの役割を担っています。
また、社内にはオープンでフェアなカルチャーがあり、議論や情報共有を個別のやり取りに閉じず、部署や役職にかかわらず誰もが参照できる場で行うことを大切にしています。

Notion をハブに会議・ナレッジ・業務ツールの情報をつなぐ、ネクストモードの環境の全体像
こうした環境で Notion AI が参照しているコンテキストは、大きく分けて次の3つです。
①AI ミーティングノートで記録した社内会議
部内の定例からプロジェクトの打ち合わせまで、あらゆる社内会議で AI ミーティングノート(AI Meeting Notes)を使っています。会議中のメモ、音声の文字起こしから自動生成された議事録・ToDoが会議単位で Notion のページ内に記録・蓄積されるため、誰が何を話し、何が決まったのかを後から Notion AI が参照できます。
②Notion に集約した社内ナレッジ
お客様からの問い合わせ対応、製品の検証記録、社内規定、社内手続きの手順書、業務のノウハウなど、残しておくべき知見は Notion のページと DB に日々集約しています。ナレッジのメインの置き場所として定まっているため、Notion AI が参照するナレッジにも抜け漏れが生じにくくなります。
③Notion AI コネクターで接続した Slack・Asana・Google Workspace の情報
コミュニケーションには Slack、業務やプロジェクトの管理には Asana、メールやドキュメントには Google Workspace を使っており、日々のやり取りの多くは Notion の外にあります。
Notion AI はこれらのツールと Notion AI コネクターで接続しているため、Slack のメッセージ、Asana のタスク、Google ドライブのファイル、Gmail のメールも Notion から横断して参照できます。回答には参照元が引用として示されるため、元の情報をその場で確認できます。

Notion AI の [マイソース] で参照先に選択しているワークスペースと接続済みのアプリ
接続できるアプリや Notion AI コネクターの仕組みについては、下記公式ドキュメントを参照してください。
Slack との接続手順は、弊社記事でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
会議の記録、ナレッジの集約、業務ツールとの接続の3つがそろうと、Notion AI を活用できる業務の幅が大きく広がります。次のセクションで具体的な使い方をご紹介します。
複数の情報源を横断する Notion AI の活用シーン
ここでは、筆者自身の体験を元に、Notion AI が複数の情報源をまたいで回答を作成する例を3つご紹介します。
①休み明けに不在中の状況を把握する
休暇から戻ったときは、不在中に担当案件で何があったのかを Notion AI に尋ねています。Notion AI が Slack のやり取りと不在中の会議の AI ミーティングノートをあわせて整理するため、チャンネルを一つずつさかのぼる必要なく状況を把握することができます。
②お客様からの問い合わせに対応する
お客様から製品の仕様や構成などについて問い合わせを受けたときは、回答案の作成に Notion AI を活用しています。
Notion に蓄積した技術ナレッジ、Google ドライブの資料、メールを横断することで、過去の事例や自分が担当していない案件で得られた知見も回答案に反映できます。
さらに、Notion AI のウェブ検索で製品の公式ドキュメントなどの外部情報も参照できるため、社内の記録と公式情報を照らし合わせたファクトチェックにも役立ちます。回答には参照元が示されるので、根拠となる資料を確認したうえで回答案を精緻化することができます。
③他部署の動きを把握して連携する
エンジニアの立場として、営業など他部署のメンバーの動きを把握するためにも活用しています。
担当案件で営業担当がメーカーやお客様とどのようなやり取りを進めているのかを尋ねると、Notion AI が Slack のやり取り、Asana のタスク、社内会議の AI ミーティングノートから状況をまとめます。

Notion AI の回答と参照元の表示例
(赤枠は Slack のメッセージを示す参照元。人名などの詳細情報は伏せています)
まとめた内容をもとに打ち合わせのアジェンダを作成したり、技術面の補足を営業担当に共有したりすることで、部署をまたいだ連携が円滑になりました。
このように、Notion AI では社内の情報を広く参照することができますが、アクセス権限のない情報が勝手に回答に含まれてしまうことはありません。次のセクションでは、Notion AI の参照範囲とアクセス権限の関係を整理します。
Notion AI の参照範囲とアクセス権限
Notion AI は、質問したユーザー本人がアクセスできる情報だけを参照して回答します。Notion ヘルプでも次のように説明されています。
ユーザーは、権限のないリソースに基づいてコンテンツを生成したり、応答を受け取ることはできません。
Notion のページも接続した業務ツールの情報も、閲覧権限のないものは Notion AI からも参照できません。そのため、部署やチームごとに公開範囲を分けている情報が、Notion AI を通じて意図せず共有されてしまうことはありません。
情報源ごとの参照範囲を下表にまとめました。
| 情報源 | Notion AI が参照する範囲 |
|---|---|
| Notion のページ | 質問者が閲覧権限を持つページ |
| Slack のパブリックチャンネル | Slack ワークスペースオーナーが接続を選択したチャンネル |
| Slack のプライベートチャンネル・ダイレクトメッセージ | 各メンバーが自分で接続したもののうち、本人がアクセスできるもの |
| Slack コネクトのチャンネル | 接続の対象外。質問時のリアルタイム検索で、本人が参加しているチャンネルのみ |
| Asana | 本人がアクセスできるプロジェクト・タスク |
| Google ドライブ・Gmail | 本人のアカウントでアクセスできるファイル・メール |
誰が何を見てよいかという各 SaaS ごとの権限設計が、そのまま Notion AI の参照範囲になります。このことが、情報をオープンに共有するカルチャーを保ちながら、守るべき情報は守ったまま Notion AI を活用する運用を可能としています。
まとめ
Notion は社内に散らばりがちな情報を集約するハブとして機能する一方で、仕組みだけで AI に渡せる情報が増えるわけではありません。守るべき情報を権限設計で守りつつ、情報をオープンに共有するカルチャーがあってこそ、Notion AI が参照できるコンテキストは広がり続けると考えています。
社内ナレッジを生成 AI で活用する方法には、検索拡張生成(RAG)の構築や MCP(Model Context Protocol)を介した検索もありますが、データの取り込みや権限の制御に専門知識が求められます。Notion AI なら、ナレッジを Notion に蓄積して Notion AI コネクターを設定するだけで、特別な開発なしに社内ナレッジを引き出し、回答案や会議アジェンダに加工できます。
ネクストモードでは、今後も Notion AI の活用事例を発信していきます。社内ナレッジの利活用を検討されている方の参考になれば幸いです。
Notion に関するお問い合わせ
ネクストモードは Notion の販売代理店として、ライセンスの提供から導入・活用までを支援しています。Notion AI の活用や Notion の導入をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。